STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第26回 言語聴覚士国家試験 第66問

言語発達障害学第26回
Wing,L. の三つ組はどれか。 a.社会性の障害 b.想像力の障害 c.コミュニケーションの障害 d.感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ e.儀式的な行動パターン 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a, b, c(社会性の障害、想像力の障害、コミュニケーションの障害) Wing, L.が提唱した自閉症スペクトラムの三つ組の障害は、社会性、想像力、コミュニケーションの3領域です。この三つ組は自閉症スペクトラム障害(ASD)の中核的特徴を表現した診断概念であり、1979年の論文で発表されました。選択肢のdとeは自閉症の症状として認識されることもありますが、Wing の三つ組には含まれません。 --- 【各選択肢の解説】 a. 社会性の障害 ✅ 正しい。Wing の三つ組に含まれます。対人相互作用の質的障害(共同注視の欠如、感情の共有困難など)を指します。 b. 想像力の障害 ✅ 正しい。Wing の三つ組に含まれます。ごっこ遊び(象徴遊び)の欠如や想定遊びの困難が特徴です。 c. コミュニケーションの障害 ✅ 正しい。Wing の三つ組に含まれます。言語・非言語コミュニケーションの質的障害(話題の一方向性、アイコンタクト欠如など)です。 d. 感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ ❌ 誤り。これは自閉症スペクトラム障害に高頻度で伴う症状ですが、Wing の三つ組には含まれません。感覚特性は個人差が大きく、診断基準の中核ではないとされています。 e. 儀式的な行動パターン ❌ 誤り。常同行動や限定的・反復的な興味・行動パターンは自閉症の重要な特徴ですが、Wing の三つ組には含まれません。これは別枠の「限定的・反復的行動」として区別されます。 --- 【試験対策ポイント】 | 概念 | 三つ組 | その他の特徴(含まれない) | |---|---|---| | Wing, L.の三つ組 | 社会性 / 想像力 / コミュニケーション | 感覚異常・常同行動・限定的興味 | | 診断基準への含有 | DSM-5で社会的コミュニケーション領域に統合 | A: 社交性&コミュニケーション / B: 限定的行動など | キーワード: - Wing 三つ組:「社会×想像×コミュニケーション」の3つのみ - e の常同行動:自閉症の症状だが、三つ組ではない - d の感覚異常:自閉症に伴うことが多いが、診断的には非中核(個人差が大きい) - この問題は「何が含まれるか」を正確に区別する必要がある——単に「自閉症の症状か否か」ではなく「Wing の定義か否か」を問うている
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