STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第26回 言語聴覚士国家試験 第76問

音声障害第26回
声帯の疾患と原因との組合せで正しいのはどれか。
  1. 1.喉頭乳頭腫 ————— ヒトパピローマウイルスの感染 ✓
  2. 2.ポリープ様声帯 ——— 分泌腺開口部の閉塞
  3. 3.声帯結節 —————— 気管挿管
  4. 4.声帯嚢胞 —————— 音声酷使
  5. 5.喉頭肉芽種 ————— 喫煙

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 喉頭乳頭腫 ————— ヒトパピローマウイルスの感染 喉頭乳頭腫(RRP)はヒトパピローマウイルス(HPV)感染が原因であり、小児型(juvenile-onset RRP)と成人型(adult-onset RRP)に分類される。HPVは生殖器感染から経産道感染で小児に伝播することが知られており、これは唯一の確立した原因である。 --- 【各選択肢の解説】 1. 喉頭乳頭腫 ————— ヒトパピローマウイルスの感染 ✅ 正しい。HPV(特に16・18型)感染が確立された原因であり、小児型RRPでは経産道感染が主経路。反復する再発が特徴で、定期的な内視鏡下切除が必要になることが多い。 2. ポリープ様声帯 ——— 分泌腺開口部の閉塞 ❌ 誤り。ポリープ様声帯(polypoid corditis)の主原因は「喫煙・長期的な音声酷使」。分泌腺開口部の閉塞は声帯嚢胞の原因機序である。ポリープ様声帯では声帯全体が浮腫状に腫脹する。 3. 声帯結節 —————— 気管挿管 ❌ 誤り。声帯結節(vocal cord nodules)の原因は「音声酷使」(歌手・教職者など)であり、気管挿管が原因ではない。気管挿管の合併症には声帯麻痺・喉頭肉芽種が該当する。 4. 声帯嚢胞 —————— 音声酷使 ❌ 誤り。声帯嚢胞の原因は「分泌腺開口部の閉塞」または「外傷」である。嚢胞内には液体が貯留し、音声酷使は結節やポリープの原因となり、嚢胞とは無関係。 5. 喉頭肉芽種 ————— 喫煙 ❌ 誤り。喉頭肉芽種(laryngeal granuloma)の主原因は「気管挿管」。喫煙は二次的な悪化因子だが直接原因ではなく、後部喉頭(輪状軟骨上)に好発する点も気管挿管による外傷との関連を示唆している。 --- 【試験対策ポイント】 声帯疾患と原因の対応表: | 疾患 | 主原因 | 特徴 | |---|---|---| | 喉頭乳頭腫 | HPV感染 | 小児型:経産道感染、反復再発 | | 声帯結節 | 音声酷使 | 声帯前中1/3に左右対称 | | 声帯ポリープ | 喫煙・酷使 | 単発、茎あり | | ポリープ様声帯 | 喫煙・長期酷使 | 両側、全体浮腫(びまん性) | | 声帯嚢胞 | 分泌腺閉塞・外傷 | 液体貯留、声帯内 | | 喉頭肉芽種 | 気管挿管 | 後部喉頭、外傷部位 | キーワード: - HPV→乳頭腫(これだけウイルス原因) - 酷使→結節(小さい・左右対称) - 挿管→肉芽種(外傷関連) - 分泌腺閉塞→嚢胞(液体が目印)
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