第26回 言語聴覚士国家試験 第84問
嚥下障害第26回
加齢に伴う嚥下障害の原因でないのはどれか。
- 1.フレイル
- 2.骨粗鬆症 ✓
- 3.口腔乾燥症
- 4.サルコペニア
- 5.知覚閾値の上昇
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 骨粗鬆症
加齢に伴う嚥下障害は、嚥下関連筋肉の萎縮・機能低下、神経機能の変化、口腔乾燥など多くの加齢性変化に起因します。骨粗鬆症は骨密度の低下を特徴とする全身性疾患ですが、嚥下機能そのものに直接的な影響を与えません。むしろフレイルやサルコペニアといった筋肉量・機能の低下が、嚥下障害の直接的な原因となります。
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【各選択肢の解説】
1. フレイル
✅ 正しい。フレイル(虚弱)は加齢に伴う筋力低下、活動性の低下、認知機能の低下をもたらすため、嚥下関連筋の機能低下につながり、嚥下障害の重要な原因となります。
2. 骨粗鬆症
❌ 誤り。骨粗鬆症は骨ミネラル密度の低下による疾患であり、嚥下機能の低下に直接的な関連性がありません。嚥下に関わる咽頭筋や舌の筋肉機能に影響しないため、加齢に伴う嚥下障害の原因ではありません。
3. 口腔乾燥症
✅ 正しい。加齢に伴う唾液分泌の減少により口腔乾燥症が生じます。唾液の潤滑作用と酵素機能の低下は、食塊形成と咽頭への送り込みを困難にし、嚥下障害の原因となります。
4. サルコペニア
✅ 正しい。加齢に伴う骨格筋量・筋力の低下であり、嚥下関連筋(咽頭筋、舌筋、喉頭挙上筋)の萎縮と機能低下をもたらすため、嚥下障害の最も直接的な原因です。
5. 知覚閾値の上昇
✅ 正しい。加齢に伴う咽頭感覚の低下(知覚閾値の上昇)は、嚥下反射の遅延や嚥下反応性の低下につながり、誤嚥リスクの増加につながります。
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【試験対策ポイント】
加齢性嚥下障害の主要な原因:
| 原因カテゴリ | 具体的な変化 |
|---|---|
| 筋肉系 | サルコペニア、フレイル(咽頭筋・舌筋の萎縮) |
| 神経系 | 知覚閾値上昇、嚥下反射の遅延 |
| 口腔機能 | 口腔乾燥症、唾液分泌低下 |
| 歯牙喪失 | 咀嚼効率の低下 |
骨粗鬆症が問われた理由:加齢性疾患であり、高齢者で頻度が高いため紛らわしい選択肢として機能。しかし「嚥下機能」への直接的な影響がないことが重要。
キーワード:「加齢に伴う嚥下障害 = 筋肉機能の低下 + 神経機能の低下 + 口腔機能の低下」