第26回 言語聴覚士国家試験 第96問
小児聴覚障害第26回
難聴児者の発達段階に応じた指標目標で適切でない組合せはどれか。
- 1.前言語期 ————— 音声や仕草の有意味性の理解
- 2.語連鎖期 ————— 定型的な質問応答の成立
- 3.多語文期 ————— 終助詞の活用 ✓
- 4.文章構成期 ———— 仮定法の理解・活用 ✓
- 5.成人語模倣期 ——— 抽象名詞の語彙拡大
正答:3・4番
解説
# 第26回 第96問 解説
⚠️ この問題は3番と4番が正答として処理されています。
■ 正答:3番・4番(複数正答) — 多語文期 ——— 終助詞の活用/文章構成期 ——— 仮定法の理解・活用
難聴児の言語発達段階に応じた指導目標の適切でない組合せを問う問題です。終助詞の活用は多語文期よりも前の語連鎖期頃から出現するとされ、多語文期の目標としては遅すぎるため不適切とされます。また仮定法の理解・活用は文章構成期よりも高次な言語操作であり、成人語模倣期の目標に相当するとされ、出題上の不備により3番と4番の両方が正答として認められました。
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【各選択肢の解説】
1. 前言語期 ————— 音声や仕草の有意味性の理解
✅ 正しい。前言語期では、音声やジェスチャーが意味を持つものとして理解される段階であり、指標として適切です。
2. 語連鎖期 ————— 定型的な質問応答の成立
✅ 正しい。2語連鎖が成立する時期には「何食べた?/ごはん」のような定型的質問応答が成立し始めるため、適切な組合せです。
3. 多語文期 ————— 終助詞の活用
❌ 誤り。終助詞(ね・よ等)は語連鎖期頃から活用が始まるとされ、多語文期の指標としては適切でなく、より早期に習得される項目です。
4. 文章構成期 ———— 仮定法の理解・活用
❌ 誤り。仮定法(〜たら、〜ば、〜なら)は高度な統語・意味操作を要するため、文章構成期ではなく成人語模倣期に相当する指標とされます。
5. 成人語模倣期 ——— 抽象名詞の語彙拡大
✅ 正しい。成人語模倣期には具体名詞から抽象名詞へと語彙が拡大するため、適切な組合せです。
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【試験対策ポイント】
難聴児の言語発達段階は**「前言語期 → 語連鎖期 → 多語文期 → 文章構成期 → 成人語模倣期」**の順で進行します。各段階の指標目標を整理しておくことが重要です。
- **前言語期**:音声・仕草の有意味性理解
- **語連鎖期**:定型質問応答、**終助詞**の出現
- **多語文期**:助詞の活用、3語文以上の産生
- **文章構成期**:接続詞・複文構造
- **成人語模倣期**:抽象名詞、**仮定法**など高次統語
語用論・統語的に高度な項目(仮定法・受身・使役など)は発達後期に設定される点を押さえておきましょう。