STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第26回 言語聴覚士国家試験 第98問

聴力検査第26回
新生児聴覚スクリーニングにおける「 1.― 3 ― 6 ルール」で「6」が表すのはどれか。 1.スクリーニング検査の実施 2.人工内耳手術の実施 3.精密聴力検査の完了 4.障害認定の実施 5.療育の開始

正答:5番

解説
# 第26回 第98問 解説 ■ 正答:5番 — 療育の開始 新生児聴覚スクリーニングの「1-3-6ルール」は、難聴の早期発見・早期療育を実現するための国際的な目安です。「1」は生後1か月までにスクリーニング検査を実施、「3」は生後3か月までに精密聴力検査を完了、「6」は生後6か月までに療育(ハビリテーション)を開始することを意味します。したがって「6」は**療育の開始**を表します。 --- 【各選択肢の解説】 1. スクリーニング検査の実施 ❌ 誤り。スクリーニング検査の実施は「1」(生後1か月まで)が表します。出産後の入院中(生後数日以内)に初回検査を行い、要再検となった場合も生後1か月までに確認検査を終えることが目標です。 2. 人工内耳手術の実施 ❌ 誤り。人工内耳手術は個別の適応判断により時期が決まるもので、「1-3-6ルール」には含まれません。すべての難聴児が人工内耳の適応となるわけでもありません。 3. 精密聴力検査の完了 ❌ 誤り。精密聴力検査(ABR、ASSR等による確定診断)の完了は「3」(生後3か月まで)が表します。「6」ではありません。 4. 障害認定の実施 ❌ 誤り。身体障害者手帳の交付などの障害認定は行政手続きであり、「1-3-6ルール」の構成要素ではありません。 5. 療育の開始 ✅ 正しい。「6」は生後6か月までに補聴器装用や言語・聴覚リハビリテーションなどの療育を開始することを示します。言語獲得の臨界期を考慮し、この時期までに介入を始めることが音声言語発達に極めて重要とされています。 --- 【試験対策ポイント】 **1-3-6ルール**(新生児聴覚スクリーニングの国際基準) | 数字 | 時期 | 内容 | |---|---|---| | **1** | 生後1か月まで | スクリーニング検査(自動ABR・OAE)の実施 | | **3** | 生後3か月まで | 精密聴力検査による確定診断 | | **6** | 生後6か月まで | 療育(補聴器装用・言語指導等)の開始 | 覚え方のポイント: - 数字の順序=発見→診断→介入の流れ - 生後6か月までの療育開始は**言語獲得の臨界期**を意識した目標 - 人工内耳手術・障害認定はルールに**含まれない** - 使用機器:自動ABR(automated ABR)、OAE(耳音響放射)が主流 - 日本でも母子保健法に基づき各自治体で普及が進んでいる
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