第27回 言語聴覚士国家試験 第120問
聴覚系第27回
蝸牛窓(正円窓)が接する部位はどれか。
- 1.蓋膜
- 2.血管条
- 3.前庭階
- 4.中央階
- 5.鼓室階 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 鼓室階
蝸牛窓(正円窓)は蝸牛の最下層である鼓室階に面しており、中耳の鼓室側からこの窓を通じて蝸牛内圧が中耳に伝達される構造になっています。蝸牛窓の膜(二次鼓膜)が振動することで、蝸牛内のリンパ液が動き、前庭窓とともに音圧伝達に重要な役割を果たします。
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【各選択肢の解説】
1. 蓋膜
❌ 誤り。蓋膜はコルチ器の上面にあり、内有毛細胞と外有毛細胞の毛束に接して音振動を伝達する部位です。蝸牛窓とは直接関係ありません。
2. 血管条
❌ 誤り。血管条は前庭階の外側壁に存在し、リンパ液(特に内リンパ液)の産生と電位維持に関わります。蝸牛窓の位置ではありません。
3. 前庭階
❌ 誤り。前庭階は蝸牛の最上層で、楕円窓に接する部位です。蝸牛窓は前庭階ではなく、最下層の構造に位置しています。
4. 中央階
❌ 誤り。中央階(蝸牛管)は蝸牛の中間層で、内リンパ液を含み、コルチ器が存在する部位です。蝸牛窓はこの層には接しません。
5. 鼓室階
✅ 正しい。蝸牛窓(正円窓)は蝸牛の最下層である鼓室階に直接面しており、中耳鼓室とリンパ液のコンプライアンスを可能にする構造です。
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【試験対策ポイント】
蝸牛の3階構造:
| 階 | 含有液 | 境界構造 | 窓 |
|---|---|---|---|
| 前庭階 | 外リンパ液 | (上層) | 楕円窓 |
| 中央階(蝸牛管) | 内リンパ液 | Reissner膜(上)、基底膜(下) | — |
| 鼓室階 | 外リンパ液 | (下層) | 正円窓 |
重要な否定知識:
- 蝸牛窓は「前庭階に接しない」(楕円窓が接する)
- 蝸牛窓は「中央階に接しない」(リンパ液の経路から独立している)
- 蓋膜・血管条は蝸牛内部の微細構造(中央階内)であり、蝸牛窓の位置とは無関係
音圧伝達の流れ:
楕円窓(前庭階)→ リンパ液波動 → 正円窓(鼓室階)の膜振動で圧放散