第27回 言語聴覚士国家試験 第130問
臨床心理学第27回
Rogers,C.の積極的傾聴のための技法でないのはどれか。
- 1.感情の受容
- 2.感情の反射
- 3.感情の明確化
- 4.論理的な反証 ✓
- 5.内容の繰り返し
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 論理的な反証
ロジャーズの積極的傾聴は「クライエントの世界観を理解し受け入れる」ことが基本理念です。論理的な反証は、セラピストの論理や価値観をクライエントに押し付ける行為であり、積極的傾聴の哲学に反します。
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【各選択肢の解説】
1. 感情の受容
✅ 正しい。ロジャーズの無条件の肯定的配慮(unconditional positive regard)の中核です。クライエントの感情を批判や評価なく受け入れることが治療的関係の基礎となります。
2. 感情の反射
✅ 正しい。リフレクション(reflection)と呼ばれ、クライエントが語った感情内容をセラピストが言い換えて返す技法です。「つまり、あなたは~と感じているのですね」という確認的応答により、クライエント自身の気づきを促進します。
3. 感情の明確化
✅ 正しい。クライエントが漠然と語っている感情や問題を「それはどういった場面でですか?」と具体的に掘り下げる技法です。クライエント自身が自分の感情をより明確に認識するのを支援します。
4. 論理的な反証
❌ 誤り。「あなたの考えはこの点で間違っています」というセラピストの論理的反論は、積極的傾聴の対極です。これはセラピストの価値観や判断を押し付けるもので、クライエント中心アプローチに矛盾します。
5. 内容の繰り返し
✅ 正しい。パラフレーズ(paraphrase)の一種で、クライエントが語った内容をセラピストが要約し繰り返す技法です。「話を聞いてくれている」という安心感を与え、クライエント自身の思考整理を促進します。
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【試験対策ポイント】
ロジャーズの人間中心療法(PCA)と積極的傾聴の原則
| 原則 | 内容 | 技法の例 |
|---|---|---|
| 無条件の肯定的配慮 | クライエントを評価・批判しない | 感情の受容 |
| 共感的理解 | クライエントの内的世界を理解する | 感情の反射・明確化 |
| 自己一致 | セラピスト自身が誠実である | — |
積極的傾聴に含まれない技法の特徴:
- セラピストの論理や価値観を「押し付ける」
- クライエントを「正す」「指導する」
- 指示的・命令的である
- クライエント中心ではなく「セラピスト中心」
出題頻出の混同:認知行動療法(CBT)の「認知再構成」や「行動実験」は積極的傾聴とは別の技法です。