STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第27回 言語聴覚士国家試験 第15問

臨床神経学第27回
心原性脳塞栓症の原因で最も多いのはどれか。
  1. 1.心筋症
  2. 2.心臓腫瘍
  3. 3.心房細動 ✓
  4. 4.心筋梗塞
  5. 5.心房中隔瘤

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 心房細動 心房細動は不規則な心房収縮により血液が心房内で停滞し、血栓が形成されやすくなります。心原性脳塞栓症の原因の約50%が心房細動であり、他のどの心疾患よりも圧倒的に多いとされています。 --- 【各選択肢の解説】 1. 心筋症 ❌ 誤り。心筋症は心原性脳塞栓症の原因となりますが、心房細動ほど頻度は高くありません。心筋症患者でも、心房細動を合併していない場合は塞栓リスクは相対的に低いです。 2. 心臓腫瘍 ❌ 誤り。粘液腫などの心臓腫瘍は脳塞栓症の原因になりますが、極めて稀な疾患です。心原性脳塞栓症全体における頻度は1%未満です。 3. 心房細動 ✅ 正しい。心房細動は心原性脳塞栓症の最大の原因であり、約50%を占めます。心房内での血流停滞により血栓形成が促進され、これが脳動脈に塞栓して脳梗塞を引き起こします。 4. 心筋梗塞 ❌ 誤り。急性心筋梗塞の初期段階では壁在血栓が形成される可能性があり、脳塞栓症の原因になり得ます。しかし心房細動ほど頻度は高くなく、脳塞栓症を引き起こす確率は心房細動より低いとされています。 5. 心房中隔瘤 ❌ 誤り。心房中隔瘤は血栓形成の素因となる可能性がありますが、心房細動よりも遙かに稀で、心原性脳塞栓症の原因としての頻度は極めて低いです。 --- 【試験対策ポイント】 心原性脳塞栓症の主要原因と頻度 | 原因 | 頻度 | 機序 | |---|---|---| | 心房細動 | 約50% | 心房内血流停滞→血栓形成 | | 心筋梗塞 | 約20% | 壁在血栓・心収縮低下 | | 心筋症 | 約10% | 心収縮低下・房室弁逆流 | | その他(弁膜症・心臓腫瘍・奇異塞栓等) | 約20% | 機序は個別に異なる | 頻出の誤り防止ポイント - 「心筋梗塞は脳塞栓の主原因」という誤解が多い→正答は心房細動 - 心房細動がない場合の心筋症は塞栓リスクが相対的に低い - 「最も多い」「頻度が高い」という問い方では、まず心房細動を考える
関連

▶ 第27回 全問一覧

▶ 臨床神経学 の過去問一覧