第27回 言語聴覚士国家試験 第158問
失語症第27回
CI言語療法について誤っているのはどれか
- 1.発症後早期に開始する。 ✓
- 2.短期集中的に実施する。
- 3.ジェスチャーの使用を制限する。
- 4.発話の改善を図る。
- 5.段階的に内容を複雑にする。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 発症後早期に開始する。
CI言語療法(Constraint-Induced Language Therapy)は、発症後「慢性期」(通常6ヶ月以上経過後)の患者を対象に実施される治療法です。急性期・亜急性期ではなく、慢性期において効果が実証されているため、「発症後早期に開始する」は誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 発症後早期に開始する。
❌ 誤り。CI言語療法は発症後慢性期(6ヶ月以上経過後)の患者に実施されます。早期開始は適応ではなく、むしろ患者が補償戦略を確立した後の段階で効果が期待されます。
2. 短期集中的に実施する。
✅ 正しい。CI言語療法の最大の特徴は「短期集中的」な実施です。通常1~3週間に毎日3~4時間、高頻度で集中的に行い、脳の可塑性を最大限に引き出します。
3. ジェスチャーの使用を制限する。
✅ 正しい。患者が損傷した言語機能に強制的に依存させるため、代償手段(ジェスチャー・文字・描画など)の使用を最小限に制限します。これが「制約」(Constraint)の本質です。
4. 発話の改善を図る。
✅ 正しい。CI言語療法の目標は、失語症患者の表出言語機能(特に発話)の改善です。言語使用を強要することで、言語出力機構の再組織化を促進します。
5. 段階的に内容を複雑にする。
✅ 正しい。初期段階では単純な語彙・文型から始め、患者の改善に応じて段階的に難易度を上げていきます。これは段階的アプローチの原則です。
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【試験対策ポイント】
CI言語療法の5つの核要素:
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 時期 | 発症後「慢性期」(6ヶ月以上経過後) |
| 期間 | 短期「集中的」(毎日3~4時間、1~3週間) |
| 方法 | ジェスチャーなど補償手段を「制限」 |
| 目標 | 発話などの「表出機能」の改善 |
| 進め方 | 段階的に「難易度を上昇」させる |
重要な否定知識:
- 早期開始ではない=急性期は対象外
- 代償手段の促進ではなく「制限」が鍵
- 理解改善ではなく「発話(表出)改善」が中心
出題パターン:「慢性期」という時期設定と「制約」という概念を同時に問うため、正答1番が多い理由。