第27回 言語聴覚士国家試験 第182問
運動障害性構音障害第27回
アテトーゼ型脳性麻痺児の発話訓練で優先順位が低いのはどれか。
- 1.四肢運動の抑制 ✓
- 2.頸部安定性の向上
- 3.呼吸変動性の縮小
- 4.声の高さ変動の抑制
- 5.過剰な口腔運動の抑制
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 四肢運動の抑制
アテトーゼ型脳性麻痺児の発話訓練では、発話に直接関連する「構音器官(呼吸・喉頭・共鳴腔・調音器官)の安定化」が優先度が高く、四肢運動の抑制は発話機能の改善に直結しないため優先順位が低いです。
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【各選択肢の解説】
1. 四肢運動の抑制
❌ 誤り(優先順位が低い)。四肢の不随意運動は確かに特徴的ですが、発話機能改善には直接寄与しません。一方、他の4項目は構音器官の安定化に直結するため、発話訓練では後回しになります。
2. 頸部安定性の向上
✅ 正しい(優先順位が高い)。頸部が不安定では肺からの呼気流が効率的に利用できず、すべての発話機能に影響します。共鳴・調音の基盤となるため、最優先で改善すべき項目です。
3. 呼吸変動性の縮小
✅ 正しい(優先順位が高い)。呼吸流量の変動は音声基本周波数(F0)の変動につながり、音声品質に大きく影響します。発話の前提条件として重要です。
4. 声の高さ変動の抑制
✅ 正しい(優先順位が高い)。アテトーゼ型の過剰な不随意運動による音声ピッチの変動(声が震える、上下する)は聴者にとって理解困難になるため、音声の安定化は発話訓練の中核です。
5. 過剰な口腔運動の抑制
✅ 正しい(優先順位が高い)。不随意運動が調音器官に及ぶと構音の正確性が失われます。安定した構音のため必須項目です。
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【試験対策ポイント】
アテトーゼ型脳性麻痺の発話訓練優先順位
| 優先度 | 訓練項目 | 理由 |
|---|---|---|
| 高(1順目) | 頸部・体幹安定性向上 | 呼吸基盤の安定化 |
| 高(2順目) | 呼吸流量安定化 | 音声基本周波数の安定化 |
| 高(3順目) | 音声ピッチ安定化・調音安定化 | 聴解可能性の向上 |
| 低 | 四肢運動抑制 | 発話機能に直接寄与しない |
重要:「発話関連構造か否か」で優先度が決まる。四肢は発話に間接的にしか関わらないため、実際には全身の緊張制御の中で自然に改善される場合が多い。
頻出パターン:「何をしないか」を問う設問では、「機能改善に直結しない項目」を選ぶ。