第27回 言語聴覚士国家試験 第188問
吃音第27回
流暢性形成訓練で適切でないのはどれか。
- 1.軟起声
- 2.軽い構音接触
- 3.やや引き伸ばす発話
- 4.適度なフレージング
- 5.足で床を蹴りながらの発話 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 足で床を蹴りながらの発話
流暢性形成訓練は、吃音者が自然で滑らかな発話様式を獲得するための手法です。1〜4は全て**流暢な発話を実現するための適切な技法**ですが、5の「足で床を蹴りながら」という動作は、発話とは無関連な運動を組み込むもので、流暢性形成訓練の理論的根拠がなく、かえって認知負荷を増やすため不適切です。
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【各選択肢の解説】
1. 軟起声
✅ 正しい。声帯の急激な閉鎖を避け、ゆっくり接触させることで音声の開始を円滑にする技法。吃音者が頭部や喉頭の緊張を減らすために有効です。
2. 軽い構音接触
✅ 正しい。構音時の過度な筋緊張を軽減し、調音器官の接触を最小限にして発話を流暢にする技法。吃音の悪化を防ぎます。
3. やや引き伸ばす発話
✅ 正しい。音や音節を若干長めに発話することで、発話速度を低下させて流暢性を向上させる技法。特に連続音の発話が容易になります。
4. 適度なフレージング
✅ 正しい。文を適切な単位で区切りながら発話することで、呼吸のタイミングを確保し、発話計画に余裕をもたらす技法です。
5. 足で床を蹴りながらの発話
❌ 誤り。発話とは無関連な身体動作を組み込むもので、注意資源を分散させ、かえって認知負荷を増やします。流暢性形成訓練の理論的根拠がなく不適切です。
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【試験対策ポイント】
流暢性形成訓練の4つの基本原則
| 技法 | 目的 | 効果 |
|---|---|---|
| 軟起声 | 音声開始時の喉頭緊張軽減 | 発話開始を円滑化 |
| 軽い構音接触 | 調音器官の過度な接触回避 | 構音時の力みを軽減 |
| やや引き伸ばす発話 | 発話速度の低下 | 流暢性向上 |
| 適度なフレージング | 呼吸タイミングの確保 | 発話計画に余裕をもたらす |
不適切な訓練の見分け方
- 発話そのものとは無関連な動作(足蹴り・手叩き・リズム運動など)
- 医学的・音声学的根拠がない操作
- 注意資源を分散させるだけの介入
重要:吃音治療は「発話機制そのもの」を改善するアプローチが基本。身体動作に頼る代償的手法は補助的にはなっても、根本的流暢性改善にはつながりません。