第27回 言語聴覚士国家試験 第194問
補聴器・人工内耳第27回
語音聴カ検査について正しいのはどれか。
- 1.マスキングには狭帯域雑音を用いる。
- 2.57ーS語表と67ーS語表とでは数字語音表の数が異なる。
- 3.スピーチオージオグラムの縦軸は聴カレベルである。
- 4.語音弁別検査では一つの語表で検査している途中に呈示レベルを変えてはならない。 ✓
- 5.50%以上の語音明暸度を示す最小の検査音レベルを語音弁別能という。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 語音弁別検査では一つの語表で検査している途中に呈示レベルを変えてはならない。
語音弁別検査は一定のレベルで複数の語を連続して呈示し、その条件下での弁別能力を評価するため、検査途中でレベルを変更すると条件が不統一になり、得られたデータの信頼性が損なわれます。レベル変更が必要な場合は新しい語表を用いて改めて検査を開始する必要があります。
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【各選択肢の解説】
1. マスキングには狭帯域雑音を用いる。
❌ 誤り。語音聴力検査でのマスキングには広帯域雑音(ホワイトノイズ)を用います。狭帯域雑音は周波数特性に偏りがあり、語音弁別検査に適しません。
2. 57ーS語表と67ーS語表とでは数字語音表の数が異なる。
❌ 誤り。57-S語表も67-S語表も「57」「67」は開発された年号で、語表の構成自体はほぼ同じです。どちらも単語数や数字語音表の構成に大きな違いはなく、同じ原理で構成されています。
3. スピーチオージオグラムの縦軸は聴力レベルである。
❌ 誤り。スピーチオージオグラムの縦軸は「語音明瞭度(%)」です。横軸が提示音レベル(dB)になります。これは音量を変えながら語音弁別能がどのように変化するかを示す曲線です。
4. 語音弁別検査では一つの語表で検査している途中に呈示レベルを変えてはならない。
✅ 正しい。語音弁別検査は一定のレベル条件下での弁別能を評価するもので、検査途中のレベル変更は条件を統一せず信頼性を低下させます。レベル変更時は新しい語表を使用します。
5. 50%以上の語音明瞭度を示す最小の検査音レベルを語音弁別能という。
❌ 誤り。これは「語音明瞭度最小可聴レベル(SRT:Speech Reception Threshold)」の定義です。「語音弁別能」は通常最良の周波数特性で得られる最高の弁別成績(%)を指す別の概念です。用語の混同。
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【試験対策ポイント】
■ 語音聴力検査の重要概念
| 項目 | 定義・特徴 |
|---|---|
| SRT(語音明瞭度最小可聴レベル) | 50%の明瞭度を示す最小音レベル |
| 語音弁別能 | 最適レベルで得られた最高の弁別成績(%表示) |
| マスキング雑音 | 広帯域雑音(ホワイトノイズ)を使用 |
| スピーチオージオグラム | 縦軸:明瞭度(%)、横軸:提示音レベル(dB) |
■ 語音検査の標準化語表
- 57-S語表:1957年開発 基準語表
- 67-S語表:1967年開発 同等の構成
- 数字語音表・単音節語表等も含む
■ 検査実施時の原則
- 一語表内では「呈示レベルは変更しない」(重要!)
- レベル変更が必要な場合→新しい語表で再検査
- 一語表で複数の語を10語~20語呈示するのが標準