第27回 言語聴覚士国家試験 第6問
内科学第27回
出血性疾患と原因との組み合わせで正しいのはどれか。
- 1.血友病A ― 第VII因子の欠乏
- 2.老人性紫斑病 ― 自己抗体
- 3.血友病B ― 第IX因子の欠乏 ✓
- 4.特発性血小板減少症 ― 敗血病
- 5.播種性血管内凝固 ― 血管壁の変性
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 血友病B ― 第IX因子の欠乏
血友病Bはクリスマス病とも呼ばれ、凝固因子カスケード(内因系)において第IX因子(プロトロンビナーゼ)の欠乏が原因です。X連鎖劣性遺伝形式を示す点で血友病Aと同じですが、欠乏因子が異なります。
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【各選択肢の解説】
1. 血友病A ― 第VII因子の欠乏
❌ 誤り。血友病Aの原因は第VIII因子(抗血友病因子)の欠乏です。第VII因子欠乏症は別の疾患(家族性低プロトロンビン血症など)であり、臨床的意義が小さいため稀です。
2. 老人性紫斑病 ― 自己抗体
❌ 誤り。老人性紫斑病は加齢に伴う血管壁の変性(コラーゲン・弾性線維の減少)が原因です。自己抗体は関係しません。自己抗体が関連するのは免疫性血小板減少症(ITP)です。
3. 血友病B ― 第IX因子の欠乏
✅ 正しい。血友病Bはクリスマス病とも呼ばれ、X連鎖劣性遺伝による第IX因子の欠乏が原因です。凝固因子カスケードの内因系において重要な役割を果たします。
4. 特発性血小板減少症 ― 敗血病
❌ 誤り。特発性血小板減少症(ITP)の原因は自己抗体による血小板破壊です。敗血病は血小板減少の原因となることがありますが、それは続発性・二次的なものであり、「特発性」の定義に矛盾します。
5. 播種性血管内凝固 ― 血管壁の変性
❌ 誤り。播種性血管内凝固(DIC)は全身の微小血管内での凝固亢進が原因であり、血管壁の変性ではありません。血管壁変性は老人性紫斑病や遺伝性出血性毛細血管拡張症などが該当します。
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【試験対策ポイント】
出血性疾患の分類と原因
| 疾患 | 原因 | 遺伝形式 |
|---|---|---|
| 血友病A | 第VIII因子欠乏 | X連鎖劣性 |
| 血友病B(クリスマス病) | 第IX因子欠乏 | X連鎖劣性 |
| von Willebrand病 | vWF欠乏/機能低下 | 常染色体優性(多) |
| 老人性紫斑病 | 血管壁変性 | 獲得性 |
| ITP | 自己抗体による破壊 | 獲得性 |
| DIC | 凝固亢進 | 獲得性 |
紛らわしい点:血友病A・Bの違い
- 共通:X連鎖劣性遺伝、男性患者がほぼ全例、出血症状(関節血腫・筋内血腫・頭蓋内出血)
- 相違:欠乏因子(AはVIII、BはIX)、臨床的重症度はAが比較的重い傾向
自己抗体が関連する疾患
- 免疫性血小板減少症(ITP):抗血小板抗体
- 自己免疫性溶血性貧血:抗赤血球抗体
- 抗リン脂質抗体症候群:血栓症・流産
Blood凝固因子の系統:外因系(III・VII)→内因系(VIII・IX・XI・XII)→共通系(X・V・II)