STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第27回 言語聴覚士国家試験 第69問

言語発達障害学第27回
質問ー応答関係検査で年齢と会話の評価との特徴として誤っている組み合わせはどれか
  1. 1.2歳前半 ― 質問に対して無反応が多い
  2. 2.3歳前半 ― 初歩的な会話は可能となる
  3. 3.4歳 ― 自己経験や連想による応答が多い ✓
  4. 4.5歳 ― 分からないときに再質問や語の意味を説明する
  5. 5.6歳 ― 相手や場所に合わせて要約や省略ができ始める

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 4歳 ― 自己経験や連想による応答が多い 4歳児は、むしろ「質問内容を理解して適切に応答できるようになる段階」です。自己経験や連想による応答が多いのは、より低年齢(2~3歳)の特徴であり、4歳ではより論理的で質問内容に沿った応答が増加する時期です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 2歳前半 ― 質問に対して無反応が多い ✅ 正しい。2歳前半は言語理解が発達途上であり、質問の意味を十分に理解できないため、無反応あるいは非関連的な応答が多いのが特徴です。 2. 3歳前半 ― 初歩的な会話は可能となる ✅ 正しい。3歳前半では2語文から3語文へと発展し、簡単な質問に対して関連性のある応答ができるようになり、初歩的な会話成立が可能となります。 3. 4歳 ― 自己経験や連想による応答が多い ❌ 誤り。4歳児は質問内容を正確に理解し、それに対して適切に応答できるようになる段階です。自己経験や連想に基づく無関連応答は、より低年齢層(2~3歳)の特徴であり、4歳では話題の内容に沿った応答が主体となります。 4. 5歳 ― 分からないときに再質問や語の意味を説明する ✅ 正しい。5歳児は認知的成熟が進み、分からないことを認識でき、「もう一度言ってください」「それはどういう意味ですか」といった表現が可能になります。これは会話スキルの発展を示す重要な特徴です。 5. 6歳 ― 相手や場所に合わせて要約や省略ができ始める ✅ 正しい。6歳児では社会的語用論の発達が進み、聞き手の知識や文脈に応じて、情報を要約したり省略したりする能力(主題の整理)が芽生え始めます。 --- 【試験対策ポイント】 年齢別・質問応答関係の発達段階 | 年齢 | 特徴 | 応答の質 | |---|---|---| | 2歳前半 | 質問理解不十分 | 無反応・非関連応答が多い | | 3歳前半 | 初歩的理解開始 | 関連性ある応答・初歩的会話成立 | | **4歳** | **質問理解の確立** | **質問内容に沿った適切応答** | | 5歳 | メタ認知の発達開始 | 分からないことを認識・質問返し可能 | | 6歳 | 語用論発達 | 文脈に応じた要約・省略が可能 | 紛らわしい点:「自己経験や連想による応答」は、むしろ**低年齢児の特徴**(エゴセントリズム)であり、4歳ではこれらが減少し、より論理的な応答へシフトする段階です。 発達系問題の出題パターン:月齢・年齢と行動特性の対応は頻出。「成長とともに何が変わるか」という方向性を理解することが鍵となります。
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