第27回 言語聴覚士国家試験 第76問
音声障害第27回
手術の適応とならない疾患はどれか。
- 1.声帯ポリープ
- 2.声帯横隔膜症
- 3.仮性クループ ✓
- 4.ポリープ様声帯
- 5.両側反回神経麻痺
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 仮性クループ
仮性クループは急性の炎症性疾患であり、ステロイド投与や加湿などの保存的治療で改善することがほとんどです。手術適応のある声帯病変(ポリープ、横隔膜症など)とは異なり、自然軽快が期待できるため、手術の対象にはなりません。
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【各選択肢の解説】
1. 声帯ポリープ
✅ 手術適応あり。保存的治療(音声安静・音声治療)で改善しない場合、内視鏡的ポリープ切除術(喉頭微細手術)が標準治療です。
2. 声帯横隔膜症
✅ 手術適応あり。声帯の前後軸を横切る線維化した膜状構造物であり、手術的に膜を切離・除去する必要があります。保存的治療では改善しません。
3. 仮性クループ
❌ 手術適応なし。ウイルス性の急性炎症疾患であり、ステロイド投与(デキサメタゾン)・加湿・安静で自然軽快します。通常、数日で改善するため、手術治療の対象外です。
4. ポリープ様声帯
✅ 手術適応あり。両側声帯のびまん性腫脹を呈し、内視鏡的にポリープ様声帯の除去術を行うことで音声改善が期待できます。
5. 両側反回神経麻痺
✅ 手術適応あり。両側声帯が正中位付近に固定され呼吸困難をきたすため、気管切開、あるいは声帯可動化術(レーザー手術)が適応となります。
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【試験対策ポイント】
手術適応の有無で声帯病変を分類:
| 手術適応あり | 手術適応なし |
|---|---|
| 声帯ポリープ | 仮性クループ(炎症性) |
| 声帯横隔膜症 | 反回神経麻痺で呼吸困難軽度 |
| ポリープ様声帯 | 機能的嗄声 |
| 両側反回神経麻痺(呼吸困難) | |
仮性クループの治療原則:
- ステロイド投与(デキサメタゾン・プレドニゾロン)
- 加湿(スチーム吸入)
- 安静
- 数日で自然軽快(保存的治療で十分)
紛らわしい点:
「ポリープ」と「ポリープ様声帯」は別物。ポリープは限局性、ポリープ様声帯はびまん性で、いずれも手術対象ですが、原因・部位が異なります。