第27回 言語聴覚士国家試験 第84問
嚥下障害第27回
パーキンソン病患者に用いる訓練法でないのはどれか
- 1.フレージング法
- 2.チューブ法 ✓
- 3.メトロノーム法
- 4.リー・シルバーマン法
- 5.リズミックキューイング法
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — チューブ法
パーキンソン病は小脳性ではなく錐体外路障害であり、フレージング法・メトロノーム法・リー・シルバーマン法・リズミックキューイングなどの外的リズム刺激による運動制御訓練が有効です。一方、チューブ法は嚥下障害(特に咽頭期障害)の訓練法であり、パーキンソン病の構音障害治療には用いられません。
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【各選択肢の解説】
1. フレージング法
✅ 正しい。文を短いフレーズで区切り、各フレーズ内での呼気を一定に保つ訓練。パーキンソン病の加速現象による短文化や音声出力の不安定性を改善します。
2. チューブ法
❌ 誤り。咽頭部の筋活動促進を目的とした嚥下訓練法で、細いチューブを咽頭に挿入して刺激を与えます。パーキンソン病の主症状は構音障害・声量低下であり、チューブ法は適応外です。
3. メトロノーム法
✅ 正しい。外部から視覚的・聴覚的なリズム刺激を与えることで、パーキンソン病患者の内的リズム生成能力の低下を補い、話速や音声変動を安定化させます。
4. リー・シルバーマン法(LSVT)
✅ 正しい。音声の大きさと明瞭度に焦点を当てた強度の高い訓練。「大きく話す」という指導により、パーキンソン病の単調で小さい音声(低音量)を改善する標準的治療法です。
5. リズミックキューイング法
✅ 正しい。外的リズム刺激(手拍子・メトロノーム・音楽)に同期させて話す訓練。パーキンソン病患者の補足運動野の機能障害を外部刺激で代償し、流暢性を改善します。
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【試験対策ポイント】
パーキンソン病の構音障害は「運動低下性」に分類される:
| 特徴 | パーキンソン病の構音障害 |
|---|---|
| 音声特性 | 低音量・単調・努力的 |
| 発話速度 | 加速現象・異常速変動 |
| 介入方法 | 外的リズム刺激による代償 |
| 主要訓練法 | LSVT、メトロノーム、フレージング |
チューブ法は嚥下訓練法:
- 対象:咽頭期障害(食道期ではない)
- 目的:咽頭筋の感覚・運動反応促進
- パーキンソン病では用いられない理由:中枢性構音障害であり、末梢咽頭筋の刺激では改善しない
頻出の紛らわしい知識:
- チューブ法・アイスマッサージ・ジャルスキー法 = 嚥下訓練法(感覚刺激)
- LSVT・メトロノーム・フレージング = 構音訓練法(パーキンソン病対象)