PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午前 第32問

理学療法評価学第44回午前

第44回 理学療法士国家試験 午前 第32問(理学療法評価学)の正答は 4 です。1秒率(FEV1%)は「1秒量 ÷ 努力性肺活量 × 100」で計算します。

問題
45歳の男性。息切れで階段を昇れなくなったため受診した。スパイログラムで図のような計測値と努力呼出曲線とを得た。 この患者の1秒率で最も近いのはどれか。
第44回午前第32問 図
  1. 1. 88 %
  2. 2. 83 %
  3. 3. 70 %
  4. 4. 66 %
  5. 5. 58 %

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 66 %

1秒率(FEV1%)は「1秒量 ÷ 努力性肺活量 × 100」で計算します。図では努力呼出開始から1秒間の呼出量(1秒量)が2,300 mL、最大吸気位から最大呼気位までの努力性肺活量が3,500 mLと示されているので、2,300 ÷ 3,500 × 100 ≒ 65.7%となり、最も近いのは66%です。


【各選択肢の解説】

1. 88 %
❌ 誤り。3,500 mLに対する%肺活量(3,500÷基準値4,000=87.5%)の値であり、1秒率ではありません。この取り違えが本問の最大のひっかけです。
2. 83 %
❌ 誤り。1秒量2,300 mLを基準1秒量3,000 mLと比べた値(約77%)とも一致せず、根拠のない数値です。
3. 70 %
❌ 誤り。70%は閉塞性換気障害の判定基準(70%未満で閉塞性)そのものの値で、本例の実測値ではありません。
4. 66 %
✅ 正しい。2,300 ÷ 3,500 × 100 ≒ 65.7%で、選択肢の中で最も近い値です。70%未満なので閉塞性換気障害と判定されます。
5. 58 %
❌ 誤り。2,300 mLを基準肺活量4,000 mLで割った値(57.5%)で、分母の取り方が誤っています。

【試験対策ポイント】

スパイロメトリーの計算は分母を間違えないことがすべてです。

指標計算式基準
1秒率(FEV1%)1秒量 ÷ 努力性肺活量(実測)70%未満で閉塞性
%肺活量(%VC)実測肺活量 ÷ 予測肺活量80%未満で拘束性
%1秒量実測1秒量 ÷ 予測1秒量重症度分類に使用

本例は1秒率65.7%(低下)・%VC 87.5%(正常)なので閉塞性換気障害です。COPDの病期分類(GOLD分類)では1秒率70%未満を前提に、%1秒量(本例は2,300÷3,000=約77%)で重症度を決めます。

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