PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第55問

病理学概論第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第55問(病理学概論)の正答は 4 です。神経膠芽腫(glioblastoma)はWHO分類グレードIVにあたる最も悪性度の高い原発性脳腫瘍です。

問題
病理学的な悪性度が最も高いのはどれか。
  1. 1. 髄膜腫
  2. 2. 血管芽腫
  3. 3. 神経鞘腫
  4. 4. 神経膠芽腫
  5. 5. 下垂体腺腫

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 神経膠芽腫

神経膠芽腫(glioblastoma)はWHO分類グレードIVにあたる最も悪性度の高い原発性脳腫瘍です。組織学的に著明な細胞異型・壊死・血管内皮増殖を示し、周囲脳実質へ浸潤性に進展するため全摘出が困難で、生存期間中央値は1年程度とされています。


【各選択肢の解説】

1. 髄膜腫
❌ 誤り。くも膜細胞由来で大部分がグレードIの良性腫瘍です。境界明瞭で全摘出により治癒が期待できます。中年女性に多い腫瘍です。
2. 血管芽腫
❌ 誤り。グレードIの良性腫瘍で小脳に好発します。von Hippel-Lindau病に合併することがあります。
3. 神経鞘腫
❌ 誤り。Schwann細胞由来の良性腫瘍で、前庭神経(聴神経)に好発し難聴・めまい・平衡障害を来します。
4. 神経膠芽腫
✅ 正しい。星細胞系グリオーマの最悪性型(グレードIV)で、予後は極めて不良です。
5. 下垂体腺腫
❌ 誤り。良性腫瘍で、圧迫による両耳側半盲やホルモン過剰症状(末端肥大症・Cushing病・乳汁漏出)で発見されます。

【試験対策ポイント】

脳腫瘍は良性(髄膜腫・神経鞘腫・下垂体腺腫・血管芽腫)と悪性(神経膠芽腫・髄芽腫・悪性リンパ腫・転移性)に二分して覚えます。「〜腫」で油断しがちですが、膠芽腫・髄芽腫の「芽」がつくものは悪性と押さえると迷いません。神経膠腫(グリオーマ)は星細胞腫→退形成性星細胞腫→膠芽腫の順に悪性度が上がります。PTでは術後の早期離床や機能予後(片麻痺・失語)と、余命を考慮した目標設定が問われます。

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