第46回 理学療法士国家試験 午前 第86問
整形外科学第46回午前
第46回 理学療法士国家試験 午前 第86問(整形外科学)の正答は 4・5 です。変形性膝関節症は、初期には歩き始めや立ち上がりなど動作開始時の疼痛が特徴的で、進行すると持続痛・安静時痛・夜間痛へ移行します。
問題
変形性膝関節症で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 二次性が多い。
- 2. 女性よりも男性に好発する。
- 3. 外反変形を生じやすい。
- 4. 運動開始時に疼痛がある。 ✓
- 5. 大腿四頭筋の萎縮を認める。 ✓
正答:4・5番
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解説
■ 正答:4・5番 — 運動開始時に疼痛がある/大腿四頭筋の萎縮を認める
変形性膝関節症は、初期には歩き始めや立ち上がりなど動作開始時の疼痛が特徴的で、進行すると持続痛・安静時痛・夜間痛へ移行します。また疼痛による活動量低下と関節原性の筋抑制により、大腿四頭筋(特に内側広筋)の萎縮を高率に認めます。
【各選択肢の解説】
1. 二次性が多い。
❌ 誤り。変形性膝関節症は明らかな原因のない一次性(特発性)が大半です。二次性が多いのは変形性股関節症で、日本では臼蓋形成不全に起因する二次性が約8割を占めます。
❌ 誤り。変形性膝関節症は明らかな原因のない一次性(特発性)が大半です。二次性が多いのは変形性股関節症で、日本では臼蓋形成不全に起因する二次性が約8割を占めます。
2. 女性よりも男性に好発する。
❌ 誤り。女性に多く、男女比はおよそ1:4とされます。閉経後の女性、肥満、O脚傾向がリスクです。
❌ 誤り。女性に多く、男女比はおよそ1:4とされます。閉経後の女性、肥満、O脚傾向がリスクです。
3. 外反変形を生じやすい。
❌ 誤り。内側大腿脛骨関節の軟骨摩耗が先行するため、内反変形(O脚)を生じます。外反変形(X脚)を来しやすいのは関節リウマチの膝です。
❌ 誤り。内側大腿脛骨関節の軟骨摩耗が先行するため、内反変形(O脚)を生じます。外反変形(X脚)を来しやすいのは関節リウマチの膝です。
4. 運動開始時に疼痛がある。
✅ 正しい。初期の代表的症状で「歩き始めは痛いが、しばらく歩くと楽になる」と訴えます。階段昇降時、特に降段時の痛みも典型的です。
✅ 正しい。初期の代表的症状で「歩き始めは痛いが、しばらく歩くと楽になる」と訴えます。階段昇降時、特に降段時の痛みも典型的です。
5. 大腿四頭筋の萎縮を認める。
✅ 正しい。疼痛による使用頻度の低下と、関節内圧上昇による反射性の筋抑制で萎縮が進みます。筋力低下が膝への衝撃吸収を低下させ、さらに軟骨破壊を進める悪循環となります。
✅ 正しい。疼痛による使用頻度の低下と、関節内圧上昇による反射性の筋抑制で萎縮が進みます。筋力低下が膝への衝撃吸収を低下させ、さらに軟骨破壊を進める悪循環となります。
【試験対策ポイント】
X線所見は関節裂隙狭小化・骨棘形成・軟骨下骨硬化・骨嚢胞の4つで、重症度はKellgren-Lawrence分類(GradeⅠ〜Ⅳ)で評価します。
理学療法の要点は次の通りです。
- 大腿四頭筋(特に内側広筋)の強化:疼痛を誘発しにくい等尺性収縮(パテラセッティング、SLR)から開始
- 荷重の軽減:減量指導、T字杖は健側(非罹患側)に持つ
- 装具:内側型には外側楔状足底板、支柱付き膝装具
- 温熱療法:ホットパック等で疼痛・筋緊張を軽減してから運動療法を行う
- 生活指導:正座・和式トイレ・階段の多用を避け、洋式の生活へ
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