PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第87問

整形外科学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第87問(整形外科学)の正答は 2・3 です。原発性骨粗鬆症では、代謝回転が速い海綿骨(椎体・大腿骨近位部・橈骨遠位端)から先に骨量が減少します。

問題
原発性骨粗鬆症について正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 男性に多い。
  2. 2. 海綿骨の減少を伴う。
  3. 3. 喫煙は危険因子である。
  4. 4. 低カルシウム血症を伴う。
  5. 5. 骨折好発部位は尺骨である。

正答:2・3番

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解説
■ 正答:2・3番 — 海綿骨の減少を伴う/喫煙は危険因子である

原発性骨粗鬆症では、代謝回転が速い海綿骨(椎体・大腿骨近位部・橈骨遠位端)から先に骨量が減少します。また喫煙は腸管からのカルシウム吸収低下やエストロゲン作用の減弱を介して骨密度を下げるため、確立した危険因子です。


【各選択肢の解説】

1. 男性に多い。
❌ 誤り。閉経後のエストロゲン低下により骨吸収が亢進するため、女性に圧倒的に多い疾患です(閉経後骨粗鬆症)。
2. 海綿骨の減少を伴う。
✅ 正しい。海綿骨は皮質骨より表面積が大きく代謝回転が速いため、早期から減少します。椎体の圧迫骨折が最初に現れやすいのはこのためです。
3. 喫煙は危険因子である。
✅ 正しい。喫煙のほか、過度の飲酒、低体重(やせ)、運動不足、カルシウム・ビタミンD・ビタミンK不足、ステロイド使用が危険因子です。
4. 低カルシウム血症を伴う。
❌ 誤り。原発性骨粗鬆症では血清カルシウム・リン・ALPは基本的に正常です。低カルシウム血症を伴うのは骨軟化症・くる病や副甲状腺機能低下症です。
5. 骨折好発部位は尺骨である。
❌ 誤り。好発部位は椎体(圧迫骨折)・大腿骨近位部・橈骨遠位端(Colles骨折)・上腕骨近位部の4か所です。尺骨ではありません。

【試験対策ポイント】

骨粗鬆症と骨軟化症は生化学データで明確に区別できます。

項目骨粗鬆症骨軟化症・くる病
本態骨量(骨基質+ミネラル)の減少石灰化障害(類骨の増加)
血清Ca正常低下
血清P正常低下
ALP正常上昇
主な原因閉経・加齢・廃用ビタミンD欠乏・日光不足

4大骨折部位は必ず覚えましょう。転倒時に手をつけば橈骨遠位端骨折(Colles骨折)、尻もちで脊椎圧迫骨折、側方転倒で大腿骨近位部骨折です。

理学療法では、荷重をかける運動(歩行・スクワット・片脚立位)と背筋強化が骨量維持に有効です。ただし脊椎圧迫骨折を防ぐため、体幹の強い前屈や回旋を伴う運動は避けるのが原則です。転倒予防としてバランス訓練・下肢筋力強化・住環境整備を組み合わせます。

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