第46回 理学療法士国家試験 午後 第27問
神経内科学第46回午後
第46回 理学療法士国家試験 午後 第27問(神経内科学)の正答は 3 です。肩手症候群は複合性局所疼痛症候群(CRPS typeⅠ)の一型で、脳卒中患者の約10〜20%に生じます。
問題
脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。
- 1. 体温上昇を伴う。
- 2. 脳卒中発症直後から生じる。
- 3. 重度の片麻痺で多くみられる。 ✓
- 4. 患側手背に限局した疼痛を認める。
- 5. 早期には上肢全体に高度な浮腫を認める。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 重度の片麻痺で多くみられる。
肩手症候群は複合性局所疼痛症候群(CRPS typeⅠ)の一型で、脳卒中患者の約10〜20%に生じます。運動麻痺が重く上肢を自分で動かせない例、肩関節亜脱臼や感覚障害を伴う例で発症頻度が高くなります。
【各選択肢の解説】
1. 体温上昇を伴う。
❌ 誤り。発熱(全身の体温上昇)は伴いません。患側手の皮膚温上昇・発赤・発汗異常といった局所の自律神経症状はみられます。
❌ 誤り。発熱(全身の体温上昇)は伴いません。患側手の皮膚温上昇・発赤・発汗異常といった局所の自律神経症状はみられます。
2. 脳卒中発症直後から生じる。
❌ 誤り。発症直後ではなく、発症後1〜3か月の回復期に好発します。
❌ 誤り。発症直後ではなく、発症後1〜3か月の回復期に好発します。
3. 重度の片麻痺で多くみられる。
✅ 正しい。麻痺が重く上肢の自動運動が乏しい例、肩関節亜脱臼がある例、不用意な牽引や外傷が加わった例でリスクが高まります。
✅ 正しい。麻痺が重く上肢の自動運動が乏しい例、肩関節亜脱臼がある例、不用意な牽引や外傷が加わった例でリスクが高まります。
4. 患側手背に限局した疼痛を認める。
❌ 誤り。疼痛は肩と手関節・手指に生じ、その間にある肘関節は比較的侵されにくいのが特徴です。手背だけに限局するわけではありません。
❌ 誤り。疼痛は肩と手関節・手指に生じ、その間にある肘関節は比較的侵されにくいのが特徴です。手背だけに限局するわけではありません。
5. 早期には上肢全体に高度な浮腫を認める。
❌ 誤り。早期の浮腫は手背から手指に限局してみられます。上肢全体の高度な浮腫ではなく、進行すると手指の皮膚萎縮・関節拘縮(凍結手)に至ります。
❌ 誤り。早期の浮腫は手背から手指に限局してみられます。上肢全体の高度な浮腫ではなく、進行すると手指の皮膚萎縮・関節拘縮(凍結手)に至ります。
【試験対策ポイント】
キーワードは「肩と手は痛いが肘は痛くない」「手背の腫脹」「発症後1〜3か月」「重度麻痺・亜脱臼がリスク」。理学療法では予防が最重要で、患側上肢を引っ張って介助しない(牽引を避ける)、良肢位保持とアームスリング、浮腫予防の挙上・愛護的な他動運動を早期から行います。神経損傷を伴わないためCRPSの分類ではtypeⅠに相当します。
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