PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第43問

物理療法第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第43問(物理療法)の正答は 4 です。超音波治療器の導子には圧電素子(水晶やチタン酸ジルコン酸鉛など)が組み込まれており、高周波電圧を加えると素子が機械的に振動して超音波を発生します。

問題
超音波療法について正しいのはどれか。
  1. 1. 生体内では摩擦熱は発生しない。
  2. 2. 治療導子の移動速度は7〜8 cm/sがよい。
  3. 3. 周波数が高いほど深部組織が加熱される。
  4. 4. 逆圧電効果によるエネルギー変換を用いている。
  5. 5. 媒介物質(カップリング剤)は1 mm程度に塗る。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 逆圧電効果によるエネルギー変換を用いている。

超音波治療器の導子には圧電素子(水晶やチタン酸ジルコン酸鉛など)が組み込まれており、高周波電圧を加えると素子が機械的に振動して超音波を発生します。これが逆圧電効果で、電気エネルギーを機械的振動エネルギーに変換する原理です。


【各選択肢の解説】

1. 生体内では摩擦熱は発生しない。
❌ 誤り。超音波は組織内で分子を振動させ、その分子間摩擦によって熱を生じます。これが温熱効果(熱作用)の本体です。
2. 治療導子の移動速度は7〜8 cm/sがよい。
❌ 誤り。速すぎると照射エネルギーが分散します。標準は1秒あたり2〜3cm程度のゆっくりした移動です。
3. 周波数が高いほど深部組織が加熱される。
❌ 誤り。逆です。周波数が低い1MHzは深部(3〜5cm)高い3MHzは浅部(1〜2cm)に作用します。周波数が高いほど組織による吸収・減衰が大きく、浅い層で吸収されるためです。
4. 逆圧電効果によるエネルギー変換を用いている。
✅ 正しい。圧電素子に高周波電圧を加えることで機械的振動(超音波)を発生させています。
5. 媒介物質(カップリング剤)は1 mm程度に塗る。
❌ 誤り。超音波は空気をほとんど通過できないため、皮膚と導子の間に空気が入らないよう十分な量のゲルを塗布します。厚さ1mm程度と決められているわけではなく、凹凸の多い部位では水中法を用いることもあります。

【試験対策ポイント】

超音波療法の頻出数値は、周波数1MHz=深部3〜5cm/3MHz=浅部1〜2cm、強度は0.5〜2.0W/cm²、導子の移動は2〜3cm/秒連続波=温熱効果(熱作用)/パルス波(duty比20%など)=非温熱効果(機械的作用・組織修復促進)の使い分けも定番です。禁忌は悪性腫瘍・妊婦の腹部や腰部・眼球・心臓・生殖器・成長期の骨端線・ペースメーカー・血栓性静脈炎・知覚脱失部位。骨に反射して骨膜痛を起こすため、骨突出部では強度を下げて実施します。

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