PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第5問

理学療法評価学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第5問(理学療法評価学)の正答は 4 です。骨盤正面エックス線写真では、向かって左側(患者の右側)の大腿骨近位部で頸部の骨皮質の連続性が途絶し、骨頭に対して骨幹部が上方・外側へ転位しています。

問題
骨盤部のエックス線写真(別冊No. 2)を別に示す。認められる所見はどれか。
第47回午前第5問 図
  1. 1. 股関節の脱臼
  2. 2. 股関節の形成不全
  3. 3. 大腿骨頭の壊死
  4. 4. 大腿骨頸部の骨折 ✓
  5. 5. 大腿骨頭のすべり

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 大腿骨頸部の骨折

骨盤正面エックス線写真では、向かって左側(患者の右側)の大腿骨近位部で頸部の骨皮質の連続性が途絶し、骨頭に対して骨幹部が上方・外側へ転位しています。閉鎖孔下縁から大腿骨頸部内側縁へ連なるShenton線も破綻しており、大腿骨頸部骨折の像です。


【各選択肢の解説】

1. 股関節の脱臼
❌ 誤り。骨頭は臼蓋内に収まっており関節の適合は保たれている。脱臼では骨頭が臼蓋の外(多くは後上方)へ逸脱する。
2. 股関節の形成不全
❌ 誤り。両側とも臼蓋の傾斜(Sharp角)の開大や骨頭被覆の不足はなく、臼蓋の形態は保たれている。
3. 大腿骨頭の壊死
❌ 誤り。骨頭内の帯状硬化像や骨頭の圧潰といった所見はなく、骨頭の輪郭は保たれている。
4. 大腿骨頸部の骨折
✅ 正しい。頸部での骨皮質の途絶と転位、Shenton線の破綻を認める。高齢者が転倒して受傷する代表的な骨折である。
5. 大腿骨頭のすべり
❌ 誤り。大腿骨頭すべり症は骨端線が残る10〜15歳ごろの疾患で、骨端線に沿って骨頭が後下方へすべる。本例は骨端線が閉鎖した成人で、骨折線は頸部にある。

【試験対策ポイント】

大腿骨近位部骨折は部位で治療もリハも変わります。

分類部位特徴
頸部骨折(内側骨折)関節包内血流に乏しく癒合しにくい。骨頭壊死を合併。転位例は人工骨頭置換術
転子部骨折(外側骨折)関節包外血流が豊富で癒合しやすい。骨接合術(髄内釘など)

読影のコツはShenton線(閉鎖孔下縁から大腿骨頸部内側縁へ続く滑らかな弧)が左右で連続しているかを確認することです。破綻していれば骨折・脱臼・すべり症を疑います。

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