PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第7問

物理療法第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第7問(物理療法)の正答は 3 です。エックス線写真では橈骨・尺骨の遠位部に骨端線(成長軟骨板)が透亮像として明瞭に写っており、まだ骨成長が続いている小児であることが確認できます。

問題
8歳の男児。転んで左手をつき、橈骨遠位部の若木骨折と診断され、副子による 3 週間の外固定が行われた。固定除去時のエックス線写真(別冊No. 2A、B)を別に示す。手関節には可動域制限が残存している。この時点で行う物理療法で適切でないのはどれか。
第47回午後第7問 図
  1. 1. 渦流浴
  2. 2. 赤外線
  3. 3. 超音波
  4. 4. ホットパック
  5. 5. パラフィン浴

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 超音波

エックス線写真では橈骨・尺骨の遠位部に骨端線(成長軟骨板)が透亮像として明瞭に写っており、まだ骨成長が続いている小児であることが確認できます。超音波は深部まで到達し、骨端線に照射すると成長障害を起こすおそれがあるため小児の骨端線部への照射は禁忌です。したがって3が適切でない治療になります。


【各選択肢の解説】

1. 渦流浴
✅ 適切。表在温熱と水流によるマッサージ効果で疼痛緩和・循環改善が得られ、可動域訓練の前処置として有用。骨端線への影響はない。
2. 赤外線
✅ 適切。皮膚表面から数mmまでの表在温熱で、深部の骨端線には作用しない。
3. 超音波
❌ 適切でない(=これが正答)。骨端線(成長軟骨板)への照射は成長障害を招くおそれがあり、小児では禁忌とされる。
4. ホットパック
✅ 適切。表在温熱の代表。固定除去後の疼痛軽減と、可動域訓練前の組織の伸張性向上に用いる。
5. パラフィン浴
✅ 適切。手関節・手指に適した温熱で、皮膚の柔軟性向上と可動域制限の改善に用いられる。

【試験対策ポイント】

  • 超音波療法の禁忌:骨端線(小児)・眼球・生殖器・妊婦の腹部および腰部・悪性腫瘍部・心臓およびペースメーカー部・血栓性静脈炎部・知覚脱失部。
  • 周波数と深達度:1 MHz=深部(3〜5 cm)/3 MHz=浅部(1〜2 cm)。強度はおおむね0.5〜2.0 W/cm²。連続波は温熱作用、パルス波は非温熱(機械的)作用が主体。
  • 若木骨折は骨膜が連続したまま曲がる小児特有の不全骨折で、癒合が早く変形も自家矯正されやすい。固定除去後は表在温熱+自動運動で可動域を戻すのが基本方針。
  • 「小児+骨端線が写っている画像」が出たら、超音波・短波(極超短波)ジアテルミーを疑って切る、と反射的に判断できるようにしておく。
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