第47回 理学療法士国家試験 午後 第10問
理学療法評価学第47回午後
第47回 理学療法士国家試験 午後 第10問(理学療法評価学)の正答は 3 です。脊椎MRI(矢状断)では胸腰椎移行部の椎体が楔状に圧潰し、後壁が脊柱管内へ突出(retropulsion)しています。
問題
68歳の男性。作業中に脚立の上から転落したため搬入された。強い腰痛を訴え、下肢の運動麻痺が認められる。脊椎 MRI(別冊No. 4)を別に示す。画像所見上、損傷部位として考えられるのはどれか。
- 1. 第 9 胸椎
- 2. 第 11 胸椎
- 3. 第 1 腰椎 ✓
- 4. 第 3 腰椎
- 5. 第 5 腰椎
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 第 1 腰椎
脊椎MRI(矢状断)では胸腰椎移行部の椎体が楔状に圧潰し、後壁が脊柱管内へ突出(retropulsion)しています。仙骨から椎体を数え上げると、この椎体は第1腰椎にあたります。高所からの転落による軸圧+屈曲力で、胸腰椎移行部は最も骨折しやすい部位です。
【各選択肢の解説】
1. 第 9 胸椎
❌ 誤り。損傷椎体より頭側にあたり、画像上は椎体高が保たれ変形もない。
❌ 誤り。損傷椎体より頭側にあたり、画像上は椎体高が保たれ変形もない。
2. 第 11 胸椎
❌ 誤り。同じく損傷椎体の頭側で、圧潰や後壁の突出はみられない。
❌ 誤り。同じく損傷椎体の頭側で、圧潰や後壁の突出はみられない。
3. 第 1 腰椎
✅ 正しい。椎体高の減少(楔状変形)と後壁の脊柱管内突出がみられる高位で、胸腰椎移行部の破裂骨折として典型的である。
✅ 正しい。椎体高の減少(楔状変形)と後壁の脊柱管内突出がみられる高位で、胸腰椎移行部の破裂骨折として典型的である。
4. 第 3 腰椎
❌ 誤り。損傷椎体より尾側にあり、椎体の形態は保たれている。
❌ 誤り。損傷椎体より尾側にあり、椎体の形態は保たれている。
5. 第 5 腰椎
❌ 誤り。仙骨直上の椎体で、画像上の変形はみられない。
❌ 誤り。仙骨直上の椎体で、画像上の変形はみられない。
【試験対策ポイント】
- 胸腰椎移行部(T11〜L2)は脊椎損傷の好発部位。肋骨に支持された固定性の高い胸椎と、可動性の高い腰椎の境目で応力が集中するため。転落・尻もちで受傷する。
- 脊髄円錐(conus medullaris)はおおむねL1〜L2椎体の高さで終わり、それより尾側は馬尾になる。したがってL1骨折では脊髄円錐症候群・馬尾症候群の形をとり、下肢の弛緩性麻痺と膀胱直腸障害を呈しやすい。
- 椎体番号と脊髄節番号はずれる。頸髄は+1、上位胸髄は+2、下位胸髄は+3程度ずれ、L1椎体の高さには仙髄節がある。
- 後壁が脊柱管へ突出する破裂骨折(burst fracture)は不安定型で、神経症状を伴えば手術適応となる。単純な圧迫骨折(後壁が保たれる)との区別が読影のポイント。
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