第47回 理学療法士国家試験 午後 第89問
神経内科学第47回午後
第47回 理学療法士国家試験 午後 第89問(神経内科学)の正答は 3・4 です。多発性硬化症は中枢神経(脳・脊髄・視神経)に脱髄病変が時間的・空間的に多発する自己免疫性疾患です。
問題
多発性硬化症について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 男性に多い。
- 2. 発症は50歳代に多い。
- 3. 脱髄病変がみられる。 ✓
- 4. 視力低下が出現する頻度が高い。 ✓
- 5. 運動負荷に制限を設ける必要はない。
正答:3・4番
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解説
■ 正答:3・4番 — 脱髄病変がみられる/視力低下が出現する頻度が高い
多発性硬化症は中枢神経(脳・脊髄・視神経)に脱髄病変が時間的・空間的に多発する自己免疫性疾患です。初発症状として球後視神経炎による視力低下・視野障害の頻度が高いことが特徴で、再発と寛解を繰り返す経過をとります。
【各選択肢の解説】
1. 男性に多い。
❌ 誤り。多発性硬化症は女性に多く、男女比はおよそ1:2〜3です。
❌ 誤り。多発性硬化症は女性に多く、男女比はおよそ1:2〜3です。
2. 発症は50歳代に多い。
❌ 誤り。好発年齢は20〜30歳代の若年成人で、高緯度地域に多いという地理的分布も知られています。
❌ 誤り。好発年齢は20〜30歳代の若年成人で、高緯度地域に多いという地理的分布も知られています。
3. 脱髄病変がみられる。
✅ 正しい。中枢神経の髄鞘が破壊される脱髄が本態で、MRIのT2強調画像・FLAIRで側脳室周囲などに高信号の脱髄斑(プラーク)を認めます。
✅ 正しい。中枢神経の髄鞘が破壊される脱髄が本態で、MRIのT2強調画像・FLAIRで側脳室周囲などに高信号の脱髄斑(プラーク)を認めます。
4. 視力低下が出現する頻度が高い。
✅ 正しい。球後視神経炎が初発症状となることが多く、視力低下・中心暗点・眼球運動時痛を呈します。
✅ 正しい。球後視神経炎が初発症状となることが多く、視力低下・中心暗点・眼球運動時痛を呈します。
5. 運動負荷に制限を設ける必要はない。
❌ 誤り。易疲労性が強く、体温上昇で一時的に症状が悪化するUhthoff(ウートフ)現象があるため、高温環境や過度な運動負荷は避け、休息を挟んだ低〜中等度の運動にとどめます。
❌ 誤り。易疲労性が強く、体温上昇で一時的に症状が悪化するUhthoff(ウートフ)現象があるため、高温環境や過度な運動負荷は避け、休息を挟んだ低〜中等度の運動にとどめます。
【試験対策ポイント】
多発性硬化症の要点は「若年女性・中枢神経の脱髄・時間的空間的多発・再発寛解」です。
- 代表的症状:視神経炎(視力低下)、複視・核間性眼筋麻痺、感覚障害、痙性対麻痺、失調、有痛性強直性痙攣、膀胱直腸障害、Lhermitte徴候(頸部前屈で背部から下肢へ電撃痛)
- 検査:MRIで脳室周囲の脱髄斑、髄液のオリゴクローナルバンド陽性・IgG index上昇、視覚誘発電位の潜時延長
- 視神経脊髄炎(NMOSD)との鑑別:抗アクアポリン4抗体陽性、視神経と脊髄の重度病変が特徴
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