第48回 理学療法士国家試験 午前 第37問
神経内科学第48回午前
第48回 理学療法士国家試験 午前 第37問(神経内科学)の正答は 2・4 です。Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)は骨格筋自体が壊れる筋原性疾患であり、末梢神経は障害されないため感覚(知覚)障害は生じません。
問題
Duchenne型筋ジストロフィーで正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 関節拘縮は生じにくい。
- 2. 知覚障害はまれである。 ✓
- 3. 筋萎縮は遠位筋から始まる。
- 4. Gowers徴候が特徴である。 ✓
- 5. 5歳ころまでに歩行不能になることが多い。
正答:2・4番
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解説
■ 正答:2・4番 — 知覚障害はまれである/Gowers徴候が特徴である
Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)は骨格筋自体が壊れる筋原性疾患であり、末梢神経は障害されないため感覚(知覚)障害は生じません。また骨盤帯筋の筋力低下により、床から立ち上がるときに自分の大腿を手で押して登るように立つGowers徴候(登攀性起立)が特徴的にみられます。
【各選択肢の解説】
1. 関節拘縮は生じにくい。
❌ 誤り。筋力低下と不動により足関節尖足・股関節屈曲・膝屈曲・肘屈曲拘縮が高率に生じ、側弯も進行します。拘縮予防が理学療法の主要な目的です。
❌ 誤り。筋力低下と不動により足関節尖足・股関節屈曲・膝屈曲・肘屈曲拘縮が高率に生じ、側弯も進行します。拘縮予防が理学療法の主要な目的です。
2. 知覚障害はまれである。
✅ 正しい。DMDはジストロフィン欠損による筋そのものの疾患で、感覚神経は侵されません。感覚障害があれば別の疾患を疑います。
✅ 正しい。DMDはジストロフィン欠損による筋そのものの疾患で、感覚神経は侵されません。感覚障害があれば別の疾患を疑います。
3. 筋萎縮は遠位筋から始まる。
❌ 誤り。近位筋(骨盤帯・大腿・肩甲帯)から始まるのがDMDの特徴です。遠位筋優位の萎縮は筋強直性ジストロフィーやシャルコー・マリー・トゥース病でみられます。
❌ 誤り。近位筋(骨盤帯・大腿・肩甲帯)から始まるのがDMDの特徴です。遠位筋優位の萎縮は筋強直性ジストロフィーやシャルコー・マリー・トゥース病でみられます。
4. Gowers徴候が特徴である。
✅ 正しい。腰帯筋の筋力低下により、床からの立ち上がりで四つ這いから膝・大腿に手をついてよじ登るように起立します。
✅ 正しい。腰帯筋の筋力低下により、床からの立ち上がりで四つ這いから膝・大腿に手をついてよじ登るように起立します。
5. 5歳ころまでに歩行不能になることが多い。
❌ 誤り。歩行不能になるのは10歳前後(おおむね9〜12歳)です。3〜5歳で歩行異常により発見され、その後徐々に進行します。
❌ 誤り。歩行不能になるのは10歳前後(おおむね9〜12歳)です。3〜5歳で歩行異常により発見され、その後徐々に進行します。
【試験対策ポイント】
DMDの経過(厚生省筋ジストロフィー症機能障害度分類の要点)。
- 遺伝形式はX連鎖劣性(伴性劣性)遺伝=男児に発症。原因はジストロフィン遺伝子異常。
- 検査所見:血清CK(クレアチンキナーゼ)著明高値(発症前から数千〜数万IU/L)。
- 経過:3〜5歳で動揺性歩行・易転倒で発見 → 腓腹筋の仮性肥大 → 10歳前後で歩行不能・車椅子 → 側弯進行 → 15歳前後で呼吸機能低下 → 呼吸不全・心筋症(拡張型心筋症)が予後を規定。
- 理学療法:過用性筋力低下を避け、最大筋力の抵抗運動は禁忌。拘縮予防のストレッチ、呼吸理学療法(排痰・肺胸郭コンプライアンス維持)、装具・車椅子・座位保持装置による姿勢管理が中心です。
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