PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午前 第73問

運動学第48回午前

第48回 理学療法士国家試験 午前 第73問(運動学)の正答は 2・4 です。安静立位での重心線は、側方から見て乳様突起 → 肩峰(肩関節)のやや前方 → 大転子(股関節のやや後方)→ 膝関節前方(膝蓋骨の後方)→ 外果の前方(約2 cm前)を通ります。

問題
安静立位姿勢における重心線の通る位置で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 耳垂の前方
  2. 2. 肩関節の前方
  3. 3. 大転子の前方
  4. 4. 膝蓋骨の後方
  5. 5. 外果の後方

正答:2・4番

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解説
■ 正答:2・4番 — 肩関節の前方/膝蓋骨の後方

安静立位での重心線は、側方から見て乳様突起 → 肩峰(肩関節)のやや前方 → 大転子(股関節のやや後方)→ 膝関節前方(膝蓋骨の後方)→ 外果の前方(約2 cm前)を通ります。したがって「肩関節の前方」「膝蓋骨の後方」が正しい記述です。


【各選択肢の解説】

1. 耳垂の前方
❌ 誤り。重心線は乳様突起を通ります。乳様突起は耳垂より後方にあるため、重心線は耳垂の「後方」を通ることになります。
2. 肩関節の前方
✅ 正しい。重心線は肩峰のやや前方を通るため、肩関節には屈曲モーメントが働き、これに対して後方の筋群が姿勢を保持します。
3. 大転子の前方
❌ 誤り。重心線は大転子をほぼ通る(股関節の運動軸のわずかに後方)位置にあり、股関節には軽度の伸展モーメントが生じます。腸骨大腿靱帯(Y靱帯)の緊張が過伸展を防ぎます。
4. 膝蓋骨の後方
✅ 正しい。重心線は膝関節中心のやや前方=膝蓋骨の後方を通るため、膝には伸展モーメントが働き、後方関節包と靱帯の緊張で安定します(大腿四頭筋の持続的活動を要しません)。
5. 外果の後方
❌ 誤り。重心線は外果の前方(約2 cm前、足関節軸の前方)を通ります。そのため足関節には背屈モーメントが働き、下腿三頭筋(ヒラメ筋)が持続的に活動して姿勢を保ちます。

【試験対策ポイント】

部位重心線の通る位置生じるモーメント
頭部乳様突起(外耳道のやや後方)
肩峰のやや前方屈曲
大転子をほぼ通る(軸のやや後方)軽度伸展
膝関節中心のやや前方(膝蓋骨後方)伸展
外果の前方 約2 cm背屈

「肩は前・股はほぼ真上・膝は前・足首は前」とまとめる。膝と足で前を通ることが、静止立位でヒラメ筋がほぼ唯一持続活動する筋である理由につながる。
・重心の位置は成人で第2仙椎のやや前方、身長の約55〜56%の高さ。乳幼児では頭部が大きいためより高位にあり、これが転倒しやすさの一因になる。

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