PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午前 第86問

内科学・臨床医学第48回午前

第48回 理学療法士国家試験 午前 第86問(内科学・臨床医学)の正答は 3 です。ワルファリンは肝臓でビタミンK依存性凝固因子(第II・VII・IX・X因子)の合成を阻害することで抗凝固作用を発揮する、ビタミンK拮抗薬です。

問題
ワルファリンの作用を減弱させるのはどれか。
  1. 1. ヘパリン
  2. 2. 抗血小板薬
  3. 3. ビタミンK
  4. 4. ペニシリン系抗菌薬
  5. 5. 非ステロイド性抗炎症薬

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — ビタミンK

ワルファリンは肝臓でビタミンK依存性凝固因子(第II・VII・IX・X因子)の合成を阻害することで抗凝固作用を発揮する、ビタミンK拮抗薬です。したがってビタミンKを摂取すると拮抗されて作用が減弱します。納豆・クロレラ・青汁・緑黄色野菜の大量摂取が禁止されるのはこのためです。


【各選択肢の解説】

1. ヘパリン
❌ 誤り。ヘパリンはアンチトロンビンIIIを介して抗凝固作用を示す薬で、ワルファリンと併用すると抗凝固作用は増強し出血傾向が強まります。
2. 抗血小板薬
❌ 誤り。アスピリンなどの抗血小板薬は血小板凝集を抑制するため、併用で出血傾向は増強します。
3. ビタミンK
✅ 正しい。ワルファリンの作用を拮抗して減弱させます。ワルファリン過量による出血時の解毒薬としてビタミンKが投与されるのも同じ理屈です。
4. ペニシリン系抗菌薬
❌ 誤り。抗菌薬は腸内細菌によるビタミンK産生を減らすため、ワルファリンの作用は増強する方向に働きます。
5. 非ステロイド性抗炎症薬
❌ 誤り。NSAIDsは血漿タンパク結合の競合により遊離型ワルファリンを増やし、さらに血小板機能を抑制し胃粘膜障害も起こすため、出血リスクは増強します。

【試験対策ポイント】

ワルファリン=ビタミンK拮抗薬という一点を押さえれば、減弱させるのはビタミンK(およびビタミンKを多く含む食品)だけと即断できます。

・作用の指標:PT-INR(プロトロンビン時間国際標準比)。目標は一般に1.6〜3.0程度
・禁忌食品:納豆・クロレラ・青汁(少量の緑黄色野菜は可)
・DOAC(直接経口抗凝固薬:ダビガトラン、リバーロキサバンなど)は食事制限が不要で、モニタリングも原則不要という違いも問われます

理学療法上は、抗凝固療法中の患者では皮下出血・関節内出血・転倒による頭蓋内出血のリスクが高まるため、強い抵抗運動や徒手的圧迫の強い手技、転倒リスクの高い課題設定に注意が必要です。

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