第48回 理学療法士国家試験 午前 第91問
内科学・臨床医学第48回午前
第48回 理学療法士国家試験 午前 第91問(内科学・臨床医学)の正答は 1・4 です。COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、有害物質の長期吸入によって生じる進行性の気流閉塞を特徴とする疾患で、最大の危険因子は喫煙です(患者の約9割が喫煙者)。
問題
慢性閉塞性肺疾患で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 喫煙は危険因子である。 ✓
- 2. 片肺に発症することが多い。
- 3. 静肺コンプライアンスが低下する。
- 4. 肺気腫は肺胞壁の破壊を特徴とする。 ✓
- 5. 肺の換気時の気道抵抗が低下している。
正答:1・4番
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解説
■ 正答:1・4番 — 喫煙は危険因子である/肺気腫は肺胞壁の破壊を特徴とする
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、有害物質の長期吸入によって生じる進行性の気流閉塞を特徴とする疾患で、最大の危険因子は喫煙です(患者の約9割が喫煙者)。病理学的には終末細気管支より末梢の含気腔が拡大し、肺胞壁が破壊される肺気腫性変化と、末梢気道病変が混在します。
【各選択肢の解説】
1. 喫煙は危険因子である。
✅ 正しい。喫煙が最大の危険因子で、禁煙がCOPDの進行を抑制する唯一確立された方法です。ほかに大気汚染、粉塵・化学物質の職業曝露、α1-アンチトリプシン欠損症があります。
✅ 正しい。喫煙が最大の危険因子で、禁煙がCOPDの進行を抑制する唯一確立された方法です。ほかに大気汚染、粉塵・化学物質の職業曝露、α1-アンチトリプシン欠損症があります。
2. 片肺に発症することが多い。
❌ 誤り。吸入した有害物質による障害であるため、両肺にびまん性に生じます。
❌ 誤り。吸入した有害物質による障害であるため、両肺にびまん性に生じます。
3. 静肺コンプライアンスが低下する。
❌ 誤り。肺胞壁の破壊により弾性収縮力が失われるため、静肺コンプライアンスは増大します。低下するのは肺線維症などの拘束性肺疾患です。
❌ 誤り。肺胞壁の破壊により弾性収縮力が失われるため、静肺コンプライアンスは増大します。低下するのは肺線維症などの拘束性肺疾患です。
4. 肺気腫は肺胞壁の破壊を特徴とする。
✅ 正しい。肺胞壁の破壊・融合により含気腔が拡大し、ガス交換面積が減少します。
✅ 正しい。肺胞壁の破壊・融合により含気腔が拡大し、ガス交換面積が減少します。
5. 肺の換気時の気道抵抗が低下している。
❌ 誤り。末梢気道の狭窄と、支持組織を失った気道の呼気時虚脱により、気道抵抗は増加します。
❌ 誤り。末梢気道の狭窄と、支持組織を失った気道の呼気時虚脱により、気道抵抗は増加します。
【試験対策ポイント】
呼吸機能検査での鑑別が最頻出です。
| 項目 | 閉塞性(COPD) | 拘束性(肺線維症) |
|---|---|---|
| 1秒率(FEV1/FVC) | 70%未満に低下 | 保たれる |
| %肺活量 | 保たれる | 80%未満に低下 |
| 残気量・機能的残気量 | 増加 | 減少 |
| 肺コンプライアンス | 増大 | 低下 |
| フローボリューム曲線 | 下に凸(呼気の落ち込み) | 全体に小型・相似形 |
COPDの診断基準は気管支拡張薬吸入後の1秒率70%未満です。身体所見ではビール樽状胸郭、口すぼめ呼吸、呼気延長、頸静脈怒張、フーバー徴候がみられます。
呼吸リハビリテーションでは下肢の持久力トレーニングが最もエビデンスの高い介入で、これに口すぼめ呼吸・呼吸介助・ADL指導(上肢挙上動作で息切れが強くなるため動作を分割する)・栄養指導・禁煙指導を組み合わせます。中止基準としてSpO2 90%未満、著明な呼吸困難(修正Borg 5〜6以上)を押さえておきましょう。
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