第48回 理学療法士国家試験 午後 第16問
第48回 理学療法士国家試験 午後 第16問(神経疾患理学療法)の正答は 5 です。座位バランスは良好で、両手支持での立ち上がりも片手支持での立位保持も可能なのに、歩き出そうとすると支持脚の股関節・膝関節が屈曲して尻もちをつきそうになる、というのが本症例の問題点です。
- 1. バルーン上座位保持練習
- 2. バルーン上腹臥位での体幹伸展練習
- 3. 台上座位からの立ち上がり練習
- 4. 壁にお尻で寄りかかった立位での風船遊び
- 5. 低い台に片足を乗せるステップ動作の練習 ✓
正答:5番
座位バランスは良好で、両手支持での立ち上がりも片手支持での立位保持も可能なのに、歩き出そうとすると支持脚の股関節・膝関節が屈曲して尻もちをつきそうになる、というのが本症例の問題点です。不足しているのは片脚支持期に支持脚を伸展位で保持する抗重力伸展活動と、支持脚側への重心移動です。低い台に片足を乗せるステップ練習は、この2つを直接練習できる課題であり最も適切です。
【各選択肢の解説】
❌ 誤り。座位バランスはすでに良好であり、本症例の問題点である片脚支持の改善につながりません。
❌ 誤り。上肢・体幹の機能障害は比較的軽度とされており、優先すべき課題ではありません。
❌ 誤り。両手支持であれば立ち上がりはすでに可能で、獲得済みの動作を繰り返すことになります。
❌ 誤り。壁と殿部で支えた両脚立位は片脚支持の要素を含みません。立位保持自体は片手支持で可能であり、歩き出しの問題の解決にはつながりません。
✅ 正しい。一側下肢を挙上して台に乗せることで、反対側下肢の片脚支持(股関節・膝関節の伸展保持)と支持脚側への重心移動を同時に練習でき、歩き出しの問題に直接対応します。
【試験対策ポイント】
小児の理学療法の設問は「できていること」と「できていないこと」を仕分け、できていることの一段先の課題を選ぶのが鉄則です。本症例は座位保持○・立ち上がり○(両手支持)・立位保持○(片手支持)・片脚支持×という段階にあり、次の課題は片脚支持になります。
痙直型両麻痺では股関節屈曲・内転・内旋、膝屈曲、尖足という姿勢パターンをとりやすく、立位で膝が屈曲して沈み込むcrouch肢位になりがちです。歩行獲得の鍵は片脚支持時の股関節伸展と側方への重心移動であり、ステップ練習・段差昇降・片脚立位保持がその中心的課題となります。粗大運動能力の評価にはGMFM(粗大運動能力尺度)、予後予測にはGMFCS(粗大運動能力分類システム、レベルI〜V)を用います。
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