PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第8問

神経疾患理学療法第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第8問(神経疾患理学療法)の正答は 3 です。脊髄小脳変性症で歩行が自立し就労も継続できている軽症期です。

問題
45歳の女性。脊髄小脳変性症。ADLは自立している。独歩は可能で、会社へは電車で通勤している。最近ふらつきが多くなり、ときに転倒することがあるという。この患者に指導する内容として適切なのはどれか。
  1. 1. 背臥位でのストレッチ
  2. 2. 眼球運動による前庭刺激運動
  3. 3. 立位での下肢筋力増強
  4. 4. 外的リズムに合わせた平地歩行
  5. 5. T字杖を使用した応用歩行

正答:3番

次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。記録は残りません — 記録・弱点分析つきは無料アプリ
スポンサーリンク(広告)
解説
■ 正答:3番 — 立位での下肢筋力増強

脊髄小脳変性症で歩行が自立し就労も継続できている軽症期です。この時期の目標は転倒予防と活動性の維持であり、抗重力位(立位)での下肢支持性・バランス能力を高める練習が最も有効です。臥位や座位の運動より、実際の生活場面に近い立位での課題のほうが転倒予防に直結します。


【各選択肢の解説】

1. 背臥位でのストレッチ
❌ 誤り。拘縮予防としては意味があるが、この時期はまだ拘縮はなく、ふらつき・転倒への対策にはならない。
2. 眼球運動による前庭刺激運動
❌ 誤り。前庭機能低下や良性発作性頭位めまい症など前庭性の平衡障害に対する手法。小脳性運動失調そのものには効果が乏しい。
3. 立位での下肢筋力増強
✅ 正しい。立位保持を伴う下肢筋力強化は、支持性とバランス反応を同時に鍛えられ、転倒予防に直結する。ADL自立・独歩可能な現段階に適した負荷量でもある。
4. 外的リズムに合わせた平地歩行
❌ 誤り。メトロノームや号令などのリズム刺激(外的キュー)は、Parkinson病のすくみ足・小刻み歩行に対する代表的手法。失調性歩行の改善手段としては優先度が低い。
5. T字杖を使用した応用歩行
❌ 誤り。失調では杖1本の支持では体幹動揺を制御しきれず、かえって不安定になりやすい。まだ独歩が可能な段階での応用歩行練習は転倒リスクを高める。

【試験対策ポイント】

脊髄小脳変性症の理学療法は病期に合わせた段階づけで覚えます。

  • 軽症期(独歩可能):バランス練習・立位での筋力強化・重錘負荷や弾性緊縛帯による動揺抑制・Frenkel体操
  • 中等症期:歩行補助具の検討(杖より歩行器・シルバーカーのほうが安定)・住環境整備・転倒予防指導
  • 重症期:座位保持装置・車椅子、廃用と誤嚥の予防
「リズム刺激=Parkinson病」「前庭刺激=前庭障害」「Frenkel体操・重錘負荷=失調」という疾患と手技の紐づけは、選択肢を消すだけで正答に届く頻出パターンです。

📗 PTカコモンの学習教材

この問題でつまずいた範囲は、PT国試ノート「神経内科学」該当の章でまとめて復習できます。過去問だけでは埋まらない「なぜそうなるか」を、頻出ポイントに絞って体系的に読めます。赤シート・覚えたチェック・印刷に対応。

▶ この範囲のノートを開く
全科目セット 850円・買い切り / 12科目・全84章。運動学・解剖学・生理学は無料で読めます。
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

編集・監修方針を見る →

スポンサーリンク(広告)
\ この1問で終わりにしない /
理学療法士の過去問、ぜんぶ無料で解ける
無料で過去問演習を始める ▶
登録30秒・ずっと無料
関連

▶ 第49回 全問一覧

▶ 神経疾患理学療法 の過去問一覧

スポンサーリンク(広告)