第49回 理学療法士国家試験 午前 第9問
義肢装具学第49回午前
第49回 理学療法士国家試験 午前 第9問(義肢装具学)の正答は 4 です。後弓姿勢(後弓反張)と下肢のはさみ肢位がみられる伸展パターン優位の児では、座面を水平にすると骨盤が後方へ滑って「すべり座り」となり、伸展パターンをかえって助長します。
問題
5歳の男児。アテトーゼ型四肢麻痺。未定頸で体幹のコントロールは悪く、自力での寝返りと座位保持はできない。臥位姿勢では、下肢のはさみ肢位を伴う後弓姿勢がしばしばみられ、緊張性頸反射と緊張性迷路反射は残存している。この児に座位保持装置を作製する際に必要な調整で誤っているのはどれか。
- 1. ヘッドレストを付ける。
- 2. リクライニング式にする。
- 3. 胸ベルトを付ける。
- 4. 座面を水平に保つ。 ✓
- 5. 骨盤ベルトを付ける。
正答:4番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 50%参考値
10人の初回解答から算出(2026年10月2日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:4番 — 座面を水平に保つ。
後弓姿勢(後弓反張)と下肢のはさみ肢位がみられる伸展パターン優位の児では、座面を水平にすると骨盤が後方へ滑って「すべり座り」となり、伸展パターンをかえって助長します。座面には前方を高くする(後方を下げる)くさびをつけて股関節を屈曲位に保ち、骨盤を安定させるのが原則で、「水平に保つ」は誤りです。
【各選択肢の解説】
1. ヘッドレストを付ける。
✅ 正しい。未定頸で頭部を保持できないため、頭部を支持するヘッドレストは必須。緊張性頸反射の影響を減らすうえでも有用。
✅ 正しい。未定頸で頭部を保持できないため、頭部を支持するヘッドレストは必須。緊張性頸反射の影響を減らすうえでも有用。
2. リクライニング式にする。
✅ 正しい。体幹のコントロールが不良で座位保持ができないため、背もたれを傾けて支持面を広げ、重力の影響を減らす必要がある。
✅ 正しい。体幹のコントロールが不良で座位保持ができないため、背もたれを傾けて支持面を広げ、重力の影響を減らす必要がある。
3. 胸ベルトを付ける。
✅ 正しい。体幹の前方への崩れや側屈を防ぎ、上肢・頭部の活動を引き出すために体幹の支持は不可欠。
✅ 正しい。体幹の前方への崩れや側屈を防ぎ、上肢・頭部の活動を引き出すために体幹の支持は不可欠。
4. 座面を水平に保つ。
❌ 誤り。伸展パターンが強い児では、水平な座面だと骨盤が前方へ滑り出て伸展を誘発する。座面に傾斜(アンカーサポート)をつけ、股関節を屈曲位に保って骨盤を固定する。
❌ 誤り。伸展パターンが強い児では、水平な座面だと骨盤が前方へ滑り出て伸展を誘発する。座面に傾斜(アンカーサポート)をつけ、股関節を屈曲位に保って骨盤を固定する。
5. 骨盤ベルトを付ける。
✅ 正しい。骨盤を座面に密着させて固定することが姿勢調整の出発点。大腿部に対して45°方向に引く骨盤ベルトですべり座りを防ぐ。
✅ 正しい。骨盤を座面に密着させて固定することが姿勢調整の出発点。大腿部に対して45°方向に引く骨盤ベルトですべり座りを防ぐ。
【試験対策ポイント】
座位保持装置の調整は「骨盤を制する者が姿勢を制する」が原則です。順序は①骨盤の固定 → ②体幹の支持 → ③頭部の支持 → ④上下肢の位置。
伸展パターン(後弓反張)が強い児への具体策:
- 股関節・膝関節・足関節を90°ずつ屈曲位に保つ(90°ルール)
- 座面前方を高くする、または骨盤ベルトを斜め下方へ引いて骨盤の前方滑りを防ぐ
- 内転筋の緊張が強くはさみ肢位になる場合は外転パッド(股間パッド)を用いる
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