第49回 理学療法士国家試験 午前 第31問
義肢装具学第49回午前
第49回 理学療法士国家試験 午前 第31問(義肢装具学)の正答は 1・4 です。交互歩行装具(RGO)は左右の股継手を骨盤帯とケーブル(またはロッド)で連結し、一側の股関節伸展力を反対側の屈曲力に変換して交互歩行を可能にする装具です。
問題
対麻痺に用いられる交互歩行装具と内側継手付き両側長下肢装具の比較で正しいのはどれか。
- 1. 交互歩行装具は骨盤帯を必要とする。 ✓
- 2. 交互歩行装具の方が装着は容易である。
- 3. 内側継手付き両側長下肢装具は遊脚側の駆動にケーブルを使う。
- 4. 内側継手付き両側長下肢装具では装着したまま車椅子が使用できる。 ✓
- 5. どちらも足部の前方を補高すると立位保持が容易になる。
正答:1・4番
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解説
■ 正答:1・4番 — 交互歩行装具は骨盤帯を必要とする/内側継手付き両側長下肢装具では装着したまま車椅子が使用できる
交互歩行装具(RGO)は左右の股継手を骨盤帯とケーブル(またはロッド)で連結し、一側の股関節伸展力を反対側の屈曲力に変換して交互歩行を可能にする装具です。一方、内側継手付き両側長下肢装具(Walkabout型・Primewalk型など)は両大腿内側の1つの継手だけで左右をつなぐため、骨盤帯がなく軽量で、継手を外せば装着したまま車椅子に座れます。
【各選択肢の解説】
1. 交互歩行装具は骨盤帯を必要とする。
✅ 正しい。RGOは骨盤帯で体幹を支え、そこに左右の股継手とケーブルを取り付ける構造が必須です。
✅ 正しい。RGOは骨盤帯で体幹を支え、そこに左右の股継手とケーブルを取り付ける構造が必須です。
2. 交互歩行装具の方が装着は容易である。
❌ 誤り。骨盤帯・ケーブルを含み部品が多く重量も大きいため、装着には時間と介助を要します。装着が容易なのは部品の少ない内側継手付き両側長下肢装具の方です。
❌ 誤り。骨盤帯・ケーブルを含み部品が多く重量も大きいため、装着には時間と介助を要します。装着が容易なのは部品の少ない内側継手付き両側長下肢装具の方です。
3. 内側継手付き両側長下肢装具は遊脚側の駆動にケーブルを使う。
❌ 誤り。ケーブル(ロッド)で立脚側の股関節伸展を遊脚側の屈曲に変換するのは交互歩行装具の機構です。内側継手型は左右の大腿を1つの継手で連結し、体幹の側方傾斜による振り出しで進みます。
❌ 誤り。ケーブル(ロッド)で立脚側の股関節伸展を遊脚側の屈曲に変換するのは交互歩行装具の機構です。内側継手型は左右の大腿を1つの継手で連結し、体幹の側方傾斜による振り出しで進みます。
4. 内側継手付き両側長下肢装具では装着したまま車椅子が使用できる。
✅ 正しい。骨盤帯がなく股関節屈曲が妨げられないため、内側継手を外すだけで座位がとれ、装着したまま車椅子を使えます。
✅ 正しい。骨盤帯がなく股関節屈曲が妨げられないため、内側継手を外すだけで座位がとれ、装着したまま車椅子を使えます。
5. どちらも足部の前方を補高すると立位保持が容易になる。
❌ 誤り。前方(つま先側)を補高すると足関節が背屈位となり重心が後方へ移動して不安定になります。対麻痺の立位保持は足関節を軽度底屈位(踵側を補高)にして股関節を伸展位に導き、腸骨大腿靱帯に体重を預ける肢位で安定します。
❌ 誤り。前方(つま先側)を補高すると足関節が背屈位となり重心が後方へ移動して不安定になります。対麻痺の立位保持は足関節を軽度底屈位(踵側を補高)にして股関節を伸展位に導き、腸骨大腿靱帯に体重を預ける肢位で安定します。
【試験対策ポイント】
対麻痺の歩行用装具は「骨盤帯の有無」で整理すると一気に覚えられます。
| 項目 | 交互歩行装具(RGO) | 内側継手付き両側長下肢装具 |
|---|---|---|
| 骨盤帯 | 必要 | 不要 |
| 左右の連結 | ケーブル・ロッド(骨盤部) | 大腿内側の1継手 |
| 重量・装着 | 重く装着に時間がかかる | 軽量で装着が容易 |
| 車椅子 | 装着したままは困難 | 装着したまま座位可能 |
| 適応の目安 | 胸髄損傷など高位対麻痺 | 下位胸髄〜腰髄損傷 |
適応レベルの目安も頻出で、L1〜L2以上の高位対麻痺では骨盤帯付き長下肢装具(HKAFO)、L3〜L4では長下肢装具(KAFO)とクラッチ、L5以下では短下肢装具(AFO)で実用歩行、と押さえておきましょう。
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