PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第76問

病理学概論第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第76問(病理学概論)の正答は 2 です。悪性腫瘍は周囲組織へ浸潤性に発育し、リンパ行性・血行性転移に加えて播種(体腔内に散布されて生着する転移)を起こします。

問題
良性腫瘍と比較した悪性腫瘍の特徴はどれか。
  1. 1. 異型性が低い。
  2. 2. 播種がみられる。
  3. 3. 細胞の分化度が高い。
  4. 4. 圧排性の発育形式をとる。
  5. 5. 周囲との境界が明瞭である。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 播種がみられる。

悪性腫瘍は周囲組織へ浸潤性に発育し、リンパ行性・血行性転移に加えて播種(体腔内に散布されて生着する転移)を起こします。腹膜播種・胸膜播種・髄膜播種はいずれも悪性腫瘍でみられる進展様式で、良性腫瘍では起こりません。


【各選択肢の解説】

1. 異型性が低い。
❌ 誤り。悪性腫瘍は核大小不同・核濃染・核細胞質比の増大など異型性が高いのが特徴です。異型性が低いのは良性腫瘍です。
2. 播種がみられる。
✅ 正しい。播種は転移の一形式で悪性腫瘍のみにみられます。胃癌の腹膜播種(Schnitzler転移など)が代表例です。
3. 細胞の分化度が高い。
❌ 誤り。悪性腫瘍は分化度が低い(未分化)ほど悪性度が高くなります。分化度が高く母組織に似ているのは良性腫瘍です。
4. 圧排性の発育形式をとる。
❌ 誤り。圧排性(膨張性)発育は良性腫瘍の特徴です。悪性腫瘍は被膜を破って周囲へ浸潤します。
5. 周囲との境界が明瞭である。
❌ 誤り。境界明瞭で被膜を有するのは良性腫瘍です。悪性腫瘍は浸潤するため境界不明瞭になります。

【試験対策ポイント】

良性・悪性の鑑別は毎年のように問われる基本項目。5項目セットで覚える。

項目良性腫瘍悪性腫瘍
発育速度遅い速い
発育形式圧排性(膨張性)浸潤性
境界・被膜明瞭・被膜あり不明瞭・被膜なし
異型性低い高い
分化度高い低い(未分化)
転移・播種なしあり
全身への影響少ない悪液質など大きい

「浸潤・転移・播種」の3語が出たら悪性と即断してよい。

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