第49回 理学療法士国家試験 午後 第33問
神経内科学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第33問(神経内科学)の正答は 3 です。Duchenne型筋ジストロフィーは筋力低下の進行に伴い、下腿三頭筋の短縮による尖足、股関節・膝関節の屈曲拘縮、腸脛靱帯の短縮などを早期から生じます。
問題
Duchenne型筋ジストロフィーで正しいのはどれか。
- 1. 常染色体劣性遺伝である。
- 2. 下肢の腱反射は亢進する。
- 3. 下肢の関節拘縮を生じやすい。 ✓
- 4. 閉塞性換気障害を生じやすい。
- 5. 前脛骨筋に仮性肥大を生じやすい。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 下肢の関節拘縮を生じやすい。
Duchenne型筋ジストロフィーは筋力低下の進行に伴い、下腿三頭筋の短縮による尖足、股関節・膝関節の屈曲拘縮、腸脛靱帯の短縮などを早期から生じます。歩行不能になると座位時間が延び、拘縮はさらに進行します。
【各選択肢の解説】
1. 常染色体劣性遺伝である。
❌ 誤り。X連鎖劣性(伴性劣性)遺伝で、ジストロフィン遺伝子の異常により発症します。原則として男児に発症し、女性は保因者となります。
❌ 誤り。X連鎖劣性(伴性劣性)遺伝で、ジストロフィン遺伝子の異常により発症します。原則として男児に発症し、女性は保因者となります。
2. 下肢の腱反射は亢進する。
❌ 誤り。筋原性疾患であり、筋力低下に伴って腱反射は低下・消失します。亢進するのは上位運動ニューロン障害です。
❌ 誤り。筋原性疾患であり、筋力低下に伴って腱反射は低下・消失します。亢進するのは上位運動ニューロン障害です。
3. 下肢の関節拘縮を生じやすい。
✅ 正しい。尖足(下腿三頭筋の短縮)、股・膝関節の屈曲拘縮、腸脛靱帯の短縮などを生じやすく、拘縮予防のストレッチや装具療法が重要です。
✅ 正しい。尖足(下腿三頭筋の短縮)、股・膝関節の屈曲拘縮、腸脛靱帯の短縮などを生じやすく、拘縮予防のストレッチや装具療法が重要です。
4. 閉塞性換気障害を生じやすい。
❌ 誤り。呼吸筋の筋力低下と脊柱側弯により拘束性換気障害(%肺活量の低下)を生じます。
❌ 誤り。呼吸筋の筋力低下と脊柱側弯により拘束性換気障害(%肺活量の低下)を生じます。
5. 前脛骨筋に仮性肥大を生じやすい。
❌ 誤り。仮性肥大は下腿三頭筋(腓腹筋)に生じるのが典型で、「ふくらはぎが太くなる」のが特徴です。
❌ 誤り。仮性肥大は下腿三頭筋(腓腹筋)に生じるのが典型で、「ふくらはぎが太くなる」のが特徴です。
【試験対策ポイント】
- 遺伝形式=X連鎖劣性。3〜5歳で歩行異常に気づかれ、動揺性歩行(Trendelenburg歩行)、登攀性起立(Gowers徴候)、下腿三頭筋の仮性肥大が3大所見。
- 血清CK(クレアチンキナーゼ)が著明高値。
- 機能評価は厚生省(厚生労働省)筋ジストロフィー機能障害度分類(ステージ1〜8)。おおむね10歳前後で歩行不能となり車椅子へ。
- 合併症=脊柱側弯、拘束性換気障害、心筋症(拡張型心筋症)。死因は呼吸不全・心不全。
- 理学療法の原則は過用性筋力低下を避けること。最大抵抗運動・過度の疲労を伴う運動は禁忌に近く、拘縮予防のストレッチ・呼吸理学療法・座位保持や装具による活動維持が中心。
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