PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午後 第87問

整形外科学第49回午後

第49回 理学療法士国家試験 午後 第87問(整形外科学)の正答は 5 です。Smith骨折は橈骨遠位端骨折のうち遠位骨片が掌側に転位するもので、「逆Colles骨折」とも呼ばれます。

問題
骨折の名称と部位の組合せで正しいのはどれか。
  1. 1. Barton骨折 ―― 尺骨遠位端
  2. 2. Bennett骨折 ―― 第2中手骨基部
  3. 3. Colles骨折 ―― 上腕骨骨幹部
  4. 4. Monteggia骨折 ―― 橈骨骨幹部
  5. 5. Smith骨折 ―― 橈骨遠位端

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — Smith骨折 ―― 橈骨遠位端

Smith骨折は橈骨遠位端骨折のうち遠位骨片が掌側に転位するもので、「逆Colles骨折」とも呼ばれます。手背をついて転倒した際に生じ、変形は「garden spade(園芸用シャベル)変形」と表現されます。組合せとして正しいのは5だけです。


【各選択肢の解説】

1. Barton骨折 ―― 尺骨遠位端
❌ 誤り。Barton骨折は橈骨遠位端の関節内骨折で、手根骨とともに掌側または背側に亜脱臼するものです。部位が尺骨となっている点が誤りです。
2. Bennett骨折 ―― 第2中手骨基部
❌ 誤り。Bennett骨折は第1中手骨基部の関節内骨折(脱臼骨折)です。母指の外転・対立に障害を残しやすく、長母指外転筋の牽引で骨片が転位します。
3. Colles骨折 ―― 上腕骨骨幹部
❌ 誤り。Colles骨折は橈骨遠位端骨折で、遠位骨片が背側に転位し「フォーク状変形」を呈します。手掌をついて転倒した高齢女性に多い骨折です。
4. Monteggia骨折 ―― 橈骨骨幹部
❌ 誤り。Monteggia骨折は尺骨骨幹部骨折+橈骨頭脱臼です。逆に橈骨骨幹部骨折+遠位橈尺関節脱臼はGaleazzi骨折です。
5. Smith骨折 ―― 橈骨遠位端
✅ 正しい。橈骨遠位端骨折で遠位骨片が掌側に転位します。Colles骨折と対をなす骨折です。

【試験対策ポイント】

人名のつく骨折はほぼ毎年出題されます。まとめて覚えましょう。

骨折名部位特徴
Colles骨折橈骨遠位端背側転位・フォーク状変形・高齢女性に多い
Smith骨折橈骨遠位端掌側転位・逆Colles
Barton骨折橈骨遠位端(関節内)手根骨とともに亜脱臼
Bennett骨折第1中手骨基部関節内脱臼骨折
Monteggia骨折尺骨骨幹部+橈骨頭脱臼
Galeazzi骨折橈骨骨幹部+遠位橈尺関節脱臼
Jefferson骨折環椎(C1)軸圧による破裂骨折
Malgaigne骨折骨盤垂直剪断型の不安定骨折

橈骨遠位端骨折の4つ(Colles・Smith・Barton・Chauffeur)は「橈骨遠位端ファミリー」として一括りにし、Monteggia(尺骨骨折+橈骨頭脱臼)とGaleazzi(橈骨骨折+尺骨遠位脱臼)は「折れた骨と外れた関節が逆」と対で押さえるのがコツです。Colles骨折後には正中神経障害・複合性局所疼痛症候群(CRPS)・手指拘縮に注意します。

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